誰一人取り残さないこども未来社会の実現~校務支援システム連携による学校版スクリーニングシステムの展開~

令和7年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:山野 則子
(大阪公立大学 大学院現代システム科学研究科 教授)

協働実施者:下村 聡
(株式会社EDUCOM エデュコム教育システム研究所 所長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

日本において、子どもの貧困、ヤングケアラー、虐待といった問題は増加・深刻化しており、その早期発見と早期対応が極めて重要な社会課題である。この早期発見の鍵は、学校における全ての子どもを対象としたスクリーニングの実施にあるが、現在の教育現場では、教員の多忙さや担任一人での抱え込みがボトルネックとなっている。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

大阪公立大学山野研究室が開発したAIスクリーニングシステムYOSSと、全国11,000校以上に導入されているEDUCOMの統合型校務支援システムC4thのシステム連携を提案する。これにより、教員が子どもの課題を一人で抱え込まず、チーム学校での対応を可能にし、教員負担を大幅に軽減できる。既存の校務支援システムにYOSSを組み込むことで、児童生徒情報の二重管理を解消し、より高精度なスクリーニングと支援提示を目指す。

※YOSS=Youngsters’Obstacles Screening System:潜在的に支援が必要な子どもや家庭を発見し適切な対応や支援につなぐこと

【多地域への展開想定】※1

全国の小中学校の約80.4%に導入済みである校務支援システムはスクリーニングの機能を有していない。そこで、校務支援システムC4thとYOSSとの連携の有効性を実証した後、既存の校務支援システムの中にYOSSを組み込んでいくことを想定している。これにより既存の校務支援システムのアップデートのみでYOSSを多地域へ迅速に展開することが可能になり、YOSS単体での導入に比べて大きな優位性がある。YOSSはこれまでの実績で高い実効性を示しており、使い慣れた校務支援システム上でスクリーニングを行うことで、教員のシステム導入への抵抗感や負担を軽減し、YOSSマイスターの育成を通じて、持続可能な全国展開と社会課題解決への貢献を推進する。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 大阪公立大学 現代システム科学研究科
  • 株式会社EDUCOM エデュコム教育システム研究所
  • 大阪府門真市
  • 愛知県豊田市
  • 一般社団法人こども未来社会研究所
  • こども未来創造プラットフォーム
  • 株式会社ひとまち
  • スクールソーシャルワーカー(SSW)
  • 大阪府スマートシティ戦略部

山野プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標1:貧困をなくそう
  • 目標4:質の高い教育をみんなに
  • 目標16:平和と公正をすべての人に

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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