多様なリンクワーカーとともにつくる社会的処方とテクノロジーがつなぐ地域主導の未来型健康社会のソリューション創出

令和6年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:菖蒲川 由郷
(新潟大学 大学院医歯学総合研究科 特任教授)

協働実施者:中村 洋心
(新潟県 福祉保健部 部長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

農村部のみならず都市部でも生産年齢人口が急激に減少していく社会が目の前に迫る中、医療・介護の提供体制や地域包括ケアシステムを持続させることが難しくなってきている。人類がいまだ経験したことのない人口減少の局面で、SDGsの目標の1つである「すべての人に健康と福祉を」をいかに達成できるかは、世界的にも超高齢社会の最前線である日本が直面している喫緊の課題である。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

本提案では、人を地域資源と結び付ける“社会的処方”という、全人的なアプローチを軸に、医療・介護の専門職のみならず、住民が主体的に地域でいきいきと活躍し、地域が活性化する仕組みを、自治体と協働で実証し展開する。(1)客観的なデータに基づく地域課題の可視化、(2)社会的処方の要となるリンクワーカーを誰もが担える仕組みづくり、(3)AI技術を活用したリンクワーカーの業務支援を3つの柱として、人と地域のつながりが支える未来型健康社会を目指す。

【多地域への展開想定】※1

本プロジェクトは新潟大学が主導し、新潟県 福祉保健部と協働で、日立製作所の技術提供の下、新潟県内の自治体を中心に展開する。シナリオ創出フェーズの舞台である十日町市をモデル地域とし、社会的処方の社会実装形態のプラットフォームの1つである重層的支援体制整備事業を実施する県内の自治体を中心に、社会的処方を実践する。先駆的な取り組みを進めている兵庫県養父市や宇都宮市医師会などと連携しながら、京都大学や東京藝術大学の研究拠点との共創で、社会的処方の社会実装モデルを多地域展開する。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 新潟大学 大学院医歯学総合研究科十日町いきいきエイジング講座
  • 新潟県 福祉保健部
  • 株式会社日立製作所
  • 十日町市
  • 京都大学
  • 東京藝術大学
  • 長岡造形大学
  • 養父市
  • 長和町
  • 国民健康保険依田窪病院
  • 一般社団法人宇都宮市医師会
  • 新潟県立十日町病院
  • 新潟大学 医学部総合診療学講座
  • 新潟大学 医学部地域医療確保・地域医療課題解決支援講座

菖蒲川プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標8:働きがいも経済成長も
  • 目標11:住み続けられるまちづくりを

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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