Jet Peers~村づくり主体形成を支える小水力発電モジュールと多地域連携プラットフォームの開発~

令和5年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:村川 友美
(株式会社リバー・ヴィレッジ 代表取締役)

協働実施者:島谷 幸宏
(熊本県立大学 緑の流域治水研究室/地域共創拠点運営機構 特別教授)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

ローカル地域にはさまざまな社会的課題が存在するが、多くの課題の根本的な問題は関係者の主体性の欠如にある。専門分化や外部化が進んだ社会の仕組みのなかで、個々の人や集団では課題への取り組み方や他者との連携方法が分からなくなっている。以前は地域社会に残っていたさまざまな主体が協働して自分達の地域の物事を進める経験は減少し、経験知として継承されなくなっている。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

地域の水を活用した小水力導入は、地域内外の関係者との調整が必然的に生まれ、地域の過去を振り返り、現在を把握し、未来を見通しながら計画をする必要があるため、地域の主体形成に有効な社会技術である。3Dプリンターで製造する小型で軽量、安価なJet水車の技術シーズを用いて、人材育成や組織体制整備を含む誰でも導入できるシステムのパッケージを開発し、導入手法をマニュアル化することで、物理的・経済的・技術的な導入ハードルを飛躍的に下げ、多くの地域で導入可能な主体形成のツールを開発する。また、複数の地域でプロジェクトを同時進行させ、他地域の取り組みから学び合う仕組みづくりを行い、情報化して、誰もがアクセスできるプラットフォームを構築する。

【他地域への展開想定】※1

プロジェクト期間中に多様な地域において展開・定着し得る運営体制の整備・支援手法の開発を進め、国内外30地点への連続的な社会実装を試み、地域同士の教え合い学び合いのプラットフォームを構築する。構築されたプラットフォームの仕組みを活用することで、それぞれの地域がさらに発展的に他地域へと働きかけ、展開の連鎖が発生することを目指す。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 株式会社リバー・ヴィレッジ
  • 熊本県立大学 緑の流域治水研究室
  • 九州産業大学 建築都市工学部
  • 九州大学 工学部 流域システム工学研究室
  • 熊本大学 大学院先端科学研究部 土木建築学部門
  • 第一工科大学 工学部 環境エネルギー工学科
  • 新潟大学 佐渡自然共生科学センター コミュニティデザイン室
  • 兵庫県立大学 自然環境科学研究所
  • 金沢大学 人間社会学域地域創造学類
  • 公立千歳科学技術大学理工学部
  • 五ヶ瀬自然エネルギー社中
  • 鞍岡大好き女子会
  • 伊万里市炭山集落(炭山棚田守る会)
  • 松隈地域づくり株式会社
  • 大人発電農業協働組合
  • 三瀬村井手野自治会
  • 朝倉に小水力発電を進める会
  • 御笠まちづくり協議会
  • 球磨村神瀬地区、神瀬ふるさと再生の集い
  • 糸島市白糸集落 エフコープ生活協同組合
  • Seeds of energy有限責任事業組合
  • インドネシア西ジャワ州チプタゲラ村
  • バンドン小水力アソシエーション(AHB)
  • バンドン工科大学(ITB)

村川プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標11:住み続けられるまちづくりを
  • 目標12:つくる責任つかう責任
  • 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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