
令和4年度採択
ソリューション創出フェーズ
研究代表者:佐々木 銀河
(筑波大学 人間系 准教授)
協働実施者:竹田 一則
(筑波大学 ヒューマンエンパワーメント推進局 次長)
- 報告書:研究開発実施報告書
提案の概要
【解決すべき社会課題・ボトルネック】
茨城県南・つくば地区を始めとして、全国の各地で、発達障害のある人への差別や偏見を解消し、必要な支援を利用するための情報を多様な情報源から取得できる、環境整備が求められている。また、全国的に既存の障害者支援は、障害の診断に基づき決定されることが多いため、診断書はないが何らかの発達障害の可能性のある人に、支援機関からアウトリーチすることが難しい。つまり、「発達障害の診断がなく、適切な対応にアクセスできていない人への適切な対応の提供」が社会課題である。
【活用する技術シーズと解決するための手法】
「ダボット:ダックスさんの相談室」は大学生年代を中心に、定型発達から発達障害まで連続する多様な神経特性(神経多様性)のある人に有益な対処法の情報を自動提案するチャットボット(人工知能による自動応答システム)である。本プロジェクトは、ダボット利用者の困りごとを定量的に評価し、地域の支援サービスにつなぐ機能を実装することで、地域連携モデルを構築する。また、高校生、社会人などライフステージの異なる他対象に応じてダボットをカスタマイズするとともに、全国の多くの地域(多地域)に展開できる事業実施体制を構築する。
【他地域への展開想定】※1
全国的なネットワークを持つ団体が協働実施者やプロジェクトメンバーとして参画・情報発信するとともに、岡山県、秋田県を始め、各地域のステークホルダーが参画するプラットフォームを構築し、多地域展開を推進する。
※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。
研究開発への参画・協力機関
- 筑波大学 人間系
- 信州大学 学術研究院教育学系
- 鳴門教育大学 大学院学校教育研究科
- 筑波大学 ヒューマンエンパワーメント推進局
- 株式会社 Kaien
- パーソルホールディングス株式会社
- つくば市
- 茨城県発達障害者支援センターCOLORSつくば
- つくばLSC障害者就業・生活支援センター
- 有限会社 友遊舎 カフェベルガ
- 茨城LD等発達障害親の会 星の子
- パーソルチャレンジ株式会社
- 京都大学 高等教育アクセシビリティプラットフォーム
- 高齢・障害・求職者雇用支援機構 秋田支部 秋田障害者職業センター
- おかやま発達障害者支援センター
特に優先するゴール※2
※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。