ソーラーシェアリングを活用した自立型脱炭素スマート農地の確立と展開

令和4年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:倉阪 秀史
(千葉大学 大学院社会科学研究院 教授)

協働実施者:馬上 丈司
(千葉エコ・エネルギー株式会社 代表取締役)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

脱炭素社会において将来にわたって農業生産を確保するため、また、近年の燃料価格の高騰に対応するために、化石燃料に依存しない農地を実現することが喫緊の課題となっている。また、農業従事者の高齢化と後継者不足に対応するため、熟達技能を持たない新規就農者でも作業可能で、収益が確保できる農地を実現することが求められている。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の技術と、センサーによる自動モニタリング・自動追尾型搬送機などのスマート農機を組み合わせて、農業生産に必要なエネルギーを太陽光発電によって確保するモデル農地を設置する。モデル農地では、スマート農機に組み込まれる蓄電池などを活用して必要なエネルギーを安定的・自立的に供給できる可能性を示すとともに、大学生の実習生を含む若者中心の従事者によるソーラーシェアリング農地においても十分な農業生産が確保できることを示す。

【他地域への展開想定】※1

千葉市内に、畑作中心の脱炭素スマート農地に加えて、米作の脱炭素スマート農地も設置し、化石燃料価格の高騰が見込まれる中で関連投資の長期的な採算性が確保される境界条件を明らかにする。これらの成果を、同様にソーラーシェアリングなどに対してすでに取り組んでいる地域に伝えることによって、全国的に脱炭素スマート農地を展開する。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 千葉大学 大学院社会科学研究院
  • 千葉大学 大学院園芸学研究科
  • 千葉大学 環境健康フィールド科学センター
  • 千葉エコ・エネルギー株式会社
  • 株式会社つなぐファーム
  • ヤンマーアグリ株式会社
  • ヤンマーアグリジャパン株式会社

倉阪プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標2:質の高い教育をみんなに
  • 目標7:エネルギーをみんなに そしてクリーンに
  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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