性暴力を撲滅する社会システム構築に向けた、早期介入とPTSDケア迅速化の人材育成および全国展開に向けた体制づくり

令和3年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:長江 美代子
(日本福祉大学 看護学部 教授)

協働実施者:片岡 笑美子
(一般社団法人 日本フォレンジックヒューマンケアセンター 会長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

性暴力被害はPTSD発症→生活困難→社会不適応→再被害、の悪循環が存在する。シナリオ創出フェーズでは、病院拠点型ワンストップ支援センター(OSC)を拠点に、被害直後から中長期の性暴力被害者救援システム「NGM4S(NAGOMI for Survivors)救援システム」を構築した。特にコロナ禍でDV・虐待・自殺は増加、児童・生徒・大学生の性暴力被害は前年度より17パーセント増加し、SNSや親族からの被害が目立っている。一刻も早くNGM4S救援システムを展開し、被害者のPTSD予防・治療・回復を確実にする仕組みの確立が課題である。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

OSCで発展させたNGM4S救援システムを基盤に、愛知県との協働で救命救急センターへのOSC拡充に向けた事業展開を図り、人材育成と関係機関の連携を促進する体制を構築し、実証試験を行う。関係者の連携体制の足がかりとなる自治体主導の連携協議会を開始し、多機関多職種連携のための適切な情報の流れの明確化と情報共有を進める。これらの事業展開・人材育成・連携構築・情報共有の方法を、他地域での展開を可能にするNGM4Sパッケージとして一般化し、全国展開を可能にする。

【他地域への展開想定】※1

NGM4Sパッケージの救援システムを構成する各モデルを地域ごとにカスタマイズすることで他地域への導入を段階的に進める。例えば、拠点候補である茨城県内の中規模病院の場合、事案発生時にチームを招集して対応するSART型を活用した急性期対応体制を検討する。多機関多職種連携は、導入のプロセスを示すところから始める予定である。情報共有システムとしては、整理された必要な情報の流れを元に簡素な共通コアシステムを構築し、他地域での展開を可能にするNGM4Sパッケージとして一般化する。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 日本福祉大学 看護学部
  • 日本福祉大学 看護実践研究センター
  • 日本福祉大学 社会福祉総合研修センター
  • 一般社団法人日本フォレンジックヒューマンケアセンター
  • 性暴力救援センター日赤なごやなごみ
  • 日本赤十字社 愛知医療センター名古屋第二病院
  • 名古屋大学 大学院情報学研究科
  • 株式会社マイ.ビジネスサービス
  • 武蔵野大学 人間科学部
  • 愛知県 防災安全局 県民安全課
  • 名古屋市 中央児童相談所
  • 一般社団法人日本フォレンジック看護学会
  • 女性と子どものヘルプラインMIE
  • Department of Emergency Medicine,University of Nebraska Medical Center

特に優先するゴール※2

  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標5:ジェンダー平等を実現しよう
  • 目標16:平和と公正をすべての人に

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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