ジェスチャインタフェースを活用した運動機能障害者のための就労・教育支援モデルの 構築 および 人材育成

令和2年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:依田 育士
(産業技術総合研究所 主任研究員)

協働実施者:水野 勝広
(国立精神・神経医療研究センター 部長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

新潟県柏崎市は、キーボード、マウス、TV リモコンなど、一般のインタフェース利用に難がある運動機能障害者に対して、地方中核病院や支援学校を中心とした一体的な支援体制が整備されていることから、その支援を必要とする多くの患者が居住している。しかしながら地域の財政難や少子高齢化による働き手不足によって、周辺医療機関、ヘルパー、福祉用具プランナーといった患者の個別症状に応じた補助器具や代替機器の提供、日常レベルでの介助、リハビリテーションを行うためのリソース不足が深刻化しており、 ICT 器の利用に対して十分な支援が得られない運動機能障害者の就労や教育機会など に関する困難が大きな社会課題となっている。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

安価な市販品である距離カメラを利用して障害者のジェスチャを認識し非接触非拘束でICT 機器の操作に結びつける「ジェスチャインタフェース技術」を活用することにより、支援リソースの不足を補いつつ運動機能障害者が ICT 機器を操作する困難を低減する。支援の担い手である当事者団体、作業療法士会、地域病院、就労支援企業、支援学校、地域 NPO な どとの連携・協力により、ジェスチャインタフェース技術の地域実証や効果測定を実施することで、患 者 および支援者がその価値や有効性を確認しながら、利用者の特性に応じたユーザビリティ ーなど の機能改良を進める。また、支援者の教育マニュアル作成や地域支援体制の構築を含めた一連の研究開発を実施する。これらにより、運動機能障害者の就労機会や教育の質の向上の包括的な実現に向 けた地域支援モデルを構築する。

【他地域への展開想定】※1

柏崎市と同様な問題を抱えている他の複数地域(金沢市、小田原市)における地域モデルを作成し、リソースが比較的充足している東京都でのモデルと比較検討することにより、ジェスチャインタフェースを活 用した運動機能障害者のための全国展開可能な就労・教育支援モデルを作成する。さらに、ジェスチャインタフェースの多言語対応ソフトウェアの開発を行い、欧州をはじめとした世界展開を目指す。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 産業技術総合研究所 人間情報インタラクション研究部門
  • 国立精神・神経医療研究センター 身体リハビリテーション部
  • 国立障害者リハビリテーションセンター
  • 京都産業大学 国際関係学部
  • 関西医科大学 心療内科学講座
  • 独立行政法人国立病院機構・新潟病院
  • 一般社団法人 東京都作業療法士会
  • 株式会社 沖ワークウェル
  • 東京都立あきる野学園
  • 独立行政法人国立病院機構・医王病院
  • 独立行政法人国立病院機構・箱根病院
  • 東京頸髄損傷者連絡会
  • 全国頸髄損傷者連絡会
  • 一般社団法人 東京進行性筋萎縮症協会
  • 一般社団法人 日本支援技術協会
  • Copain (筋ジストロフィー患者団体)
  • 自立生活センター日野

特に優先するゴール※2

  • 目標4:質の高い教育をみんなに
  • 目標8:働きがいも経済成長も
  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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