個別化したデータに基づく健康寿命延伸を実現するモデルの構築~いのち輝く社会を目指して~

令和2年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:宮田 裕章
(慶應義塾大学 医学部 教授)

協働実施者:佐藤 賢治
(佐渡総合病院 病院長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

高齢化率42%を超える新潟県佐渡島(佐渡市)は、超高齢社会に突入する日本の未来の縮図と言える。住民の健康状態の推移は生活状況・年齢・罹患疾病などにより大きく異なり、健康維持や健康寿命延伸には標準的な予防・医療・介護 対応に加えて住民個別に最適化した対策が必要である。高齢になるほどその必要性は高く、佐渡島ではまさに喫緊の課題である。佐渡では住民の医療・介護情報を医療介護施設等で共有する先進的なネットワーク「さどひまわりネット」が稼働している が、個別最適化を進めなければ健康寿命を早期に失う住民が増加、医療・介護資源に過負荷を来す。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

佐渡市において、健康寿命延伸に向けた住民個別最適化対策を図る。具体的には、まず個人の健康状態を自身で入力・管理する仕組みを開発、認知機能や運動能力を測定する会を定期的に開催する。これらの情報と「さどひまわりネット」、さらに全国規模の保健医療情報など既存のデータベースを連携させ、住民個別に健康寿命を予測し、その延伸につながる行動を提案できるプラットフォームを構築する。最終的にはこうした予測値と行動提案を住民本人に提示し、行動変容を促す。
身体機能が低下したフレイル(虚弱)状態の高齢者では、感染症が重症化しやすく、新型コロナウイルス感染症でも死亡率が高い。また、認知症発症リスクが高いことも判明している。構築されたプラットフォームによるフレイル予測から、多くの疾患に対する予防効果も期待できる 。

【他地域への展開想定】※1

佐渡市での実証にて一定の方向性が確認された後、佐渡市と同様の地域特性を有する過疎地や島嶼部に限らず、都市部も含め、展開するにあたっての拡張性を検証し、今後の全国展開におけるモデル化を目指す。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 慶応義塾大学医学部医療政策・管理学教室
  • 佐渡総合病院
  • 東京大学大学院情報理工学系研究科
  • 北里大学医療衛生学部
  • 新潟医療福祉大学リハビリテーション学部理学療法学科 / 運動機能医科学研究所
  • 世界経済フォーラム第四次産業革命日本センター

特に優先するゴール※2

  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標9:産業と技術革新の基盤をつくろう
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう
  • 目標11:住み続けられるまちづくりを
  • 目標16:平和と公正をすべての人に
  • 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

TOPへ