コミュニティ防災人材育成システムの全国展開に向けた実証プロジェクト

令和2年度採択 
ソリューション創出フェーズ

研究代表者:三田村 宗樹
(大阪公立大学 都市科学・防災研究センター 副所長)

協働実施者:末村 祐子
(大阪市住之江区 区長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

都市部で内湾・河口に面した低平地の大阪市住之江区は、水害を主とする災害対応が必要な地域である。区民 ・区域 の構成は多様性に富んでおり、地縁型コミュニティは充実するが、住民は単独・複数のテーマ型コミュニティに緩やかに属しており、地域への帰属意識の低下も見られる。多様な目的を持つコミュニティが災害などの危機に面した際の対応能力を担保するために、高齢化が進む中、単一の災害はもとより、さらには感染症対応などの複合的状況下においては、特に防災人材の担い手の拡大と高度化が課題となっている。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

本プロジェクトでは、リアルな体験を可能にし、災害・防災のわが事化を促す防災教育ARアプリや自発的・主体的に防災に取り組む行動を促進させるeラーニング教材であるコミュニティ防災教育コンテンツなどを活用した防災人材育成システムを構築し、多様なコミュニティをつなぎ、相互の交流・協働を促す「コミュニティ防災人材」を育成する。さらに育成された防災人材の継続的活動を支えるための、ネットワーク形成を行うことで、多様なコミュニティ間をつなげ、地域を超えた柔軟性のある活動展開が行える体制を整える。

【他地域への展開想定】※1

育成された防災人材と共に、大阪市の行政組織、NPOと連携により、住之江区と似た環境の沿岸都市域や、沿岸地域以外の多様なコミュニティを抱える地域での防災人材育成システムの導入と実証を行う。

※1 ソリューション創出フェーズでは、実証試験地以外の地域に取り組みを展開・普及させるための準備として、取り組みの導入に必要な適用条件や環境設定を提示する。

研究開発への参画・協力機関

  • 大阪公立大学 都市科学・防災研究センター
  • 大阪市住之江区役所
  • 大阪市区長会議 安全・環境・防災部会
  • 大阪市南部6区防災連絡会
  • 大阪市危機管理室
  • 大阪市住之江区社会福祉協議会
  • 堺市危機管理室
  • 公立大学防災センター連携会議
  • 一般社団法人シビックテックジャパン
  • NPO法人ネパール避難所・防災教育支援の会(NEPA)

三田村プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標11:住み続けられるまちづくりを
  • 目標13:気候変動に具体的な対策を
  • 目標17:パートナーシップで目標を達成しよう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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