高速データ通信とAI技術による豪雪中山間地における新しい健康づくりのためのシナリオ創出

令和4年度採択 
シナリオ創出フェーズ

研究代表者:菖蒲川 由郷
(新潟大学 大学院医歯学総合研究科 十日町いきいきエイジング講座 特任教授)

協働実施者:髙津 容子
(十日町市 市民福祉部 地域ケア推進課 課長)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

豪雪中山間地である新潟県十日町地域(十日町市、津南町)では高齢化率40パーセントに到達し生産年齢人口が一気に減少するフェーズにあり、医療資源は集約され雪に閉ざされる冬期に限らず医療アクセスが悪化している。さらに、住民の高齢化に伴い自宅でのケアや看取りのニーズが高まり、訪問サービス(医療・看護・介護)の整備が急務であるが、担い手とリソースは圧倒的に不足している。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

センシングデバイスや医療機器から得られた生体データを大学直結のセキュアな5G高速モバイル情報ネットワークであるモバイルSINETにより安全かつ高速に転送することが可能となり、かかりつけ医などとの連携により、遠隔からのリアルタイムデータや高精細画像などを活用した診療や看護・見守りを実現できる。また、種々のヘルスデータを用いたAIによる個人の疾病リスクと介護リスクを予測する技術の活用に向けて、生体データと健診やレセプトなどの既存データを蓄積し、より精緻なリスク予測に向けた準備を進め、可能な範囲で還元する。また、他地域への展開を見据えて類似環境の地域と連携し、情報を共有する。

【可能性試験の実施計画】※1

センシングデバイスを用いたモバイル診察ユニットと見守りユニットを立ち上げ、モバイルSINETによりクラウドサーバーに転送された生体データによる診療・看護・見守りが可能かどうかを検証する。収集したヘルスデータを用いて地域レベルの疾病地図を作成し予防に役立てる。さらに、個人データをスマートフォンなどで活用するプログラムを検討する。同時にICTを活用できる医療人材と、データを保健活動、介護予防事業、地域づくりに活用できるICT人材を育成する。十日町地域と条件が似ている県内外の中山間地に展開を試みる計画である。

※1 シナリオ創出フェーズでは、社会課題を解決する社会システムを想定し、技術シーズを活用した解決策(シナリオ)における社会実装の可能性を検証する。

研究開発への参画・協力機関

  • 新潟大学 大学院医歯学総合研究科
  • 新潟大学 工学部
  • 十日町市
  • 新潟県立十日町病院
  • 新潟県立松代病院
  • 津南町立津南病院
  • 十日町市中魚沼郡医師会
  • 妻有地域包括ケア研究会

菖蒲川プロジェクト概要図

特に優先するゴール※2

  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう
  • 目標11:住み続けられるまちづくりを

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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