発達障害の特性に関連する対処法を多様な脳特性に対応して自動提案する情報配信サービスの可能性検証

令和2年度採択 
シナリオ創出フェーズ

研究代表者:佐々木 銀河
(筑波大学 人間系 准教授)

協働実施者:鈴木 慶太
(株式会社Kaien 代表取締役)

提案の概要

【解決すべき社会課題・ボトルネック】

本プロジェクトでは茨城県つくば市ならびに東京都千代田区を特定地域とする。茨城県つくば市はSDGs未来都市に選定されており、包摂的な社会(Inclusiveness)を取り組みの柱に掲げている。一方で、6町村の合併により誕生した広い市域と生活圏、ならびに総人口約6パーセントが毎年転出入する研究学園都市ゆえの移動率の高さからコミュニティの希薄化が深刻である。また、東京都千代田区においては昼夜間人口比率が都内で最も高く、課題や困難を抱えた人々にとっては、可視化しにくい障害特性のために関係する社会的資源へのアクセスの難しさがある。包摂的な社会に向けて、発達障害のある人が障害のない人に比べて学習や就労へのアクセスにおいて不利な立場に置かれていることは大きな社会課題である。この社会課題解決のためには、一人一人の障害特性(支援ニーズ)に関連づけて自身の特性をセルフチェックしながら、有効な 自助スキルならびに必要な支援サービスにつながる仕組みが必要である。

【活用する技術シーズと解決するための手法】

支援情報配信サービス「Learning Support Book(障害の有無を問わず、全ての大学生にとって学習や就労に有益な対処法を配信するサービス)」を活用して、利用者が日々の困り事を投稿すると、それに対応した対処法を自動的に提案するチャットボットシステム(人工知能による自動応答システム)を開発する。チャットボット開発により、支援につながりにくい発達障害当事者などが有効な自助スキルを身につけ、必要な支援サービスにつながることを目指す。成人期の発達障害当事者との共創により、実際の発達障害当事者の支援ニーズをシステムに反映させながら、システムの効果検証ならびに全国展開に向けたスキームを検討する。

【可能性試験の実施計画】※1

茨城県つくば市と東京都千代田区を中心に大学や自治体などとチャットボットシステムを活用した可能性試験を実施する。また、他地域での可能性試験ならびに導入スキームの検討を障害者支援センターや企業などと進めていく。

※1 シナリオ創出フェーズでは、社会課題を解決する社会システムを想定し、技術シーズを活用した解決策(シナリオ)における社会実装の可能性を検証する。

研究開発への参画・協力機関

  • 筑波大学 人間系
  • 筑波大学 ダイバーシティ・アクセシビリティ・キャリアセンター
  • 信州大学 学術研究院教育学系
  • 株式会社Kaien

特に優先するゴール※2

  • 目標3:すべての人に健康と福祉を
  • 目標4:質の高い教育をみんなに
  • 目標8:働きがいも経済成長も
  • 目標10:人や国の不平等をなくそう

※2 特に優先するゴール、ターゲットを示しているが、SDGsの17ゴールは統合的で相互に関連しており、トレードオフにならないように留意しつつ研究開発を推進する。

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