受賞取り組み紹介

ボランティアと共に海岸漂着プラスチックごみをアップサイクル

2024年度 優秀賞

団体名:buoy株式会社※2025年1月に合同会社から変更

  • 14.海の豊かさを守ろう
  • 4.質の高い教育をみんなに
  • 8.働きがいも経済成長も
  • 11.住み続けられるまちづくりを
  • 12.つくる責任、つかう責任

解決したい社会課題

  • 海岸に漂着するプラスチックごみを自律的、持続的に回収する仕組みを作りたい
  • 海洋プラスチックごみの漂着地が抱える問題を社会全体で共有し、課題解決に結び付けたい

取り組み内容

海洋プラスチック問題は全世界共通の深刻な社会課題であるが、その多くは中国やアジア地域からの流出と考えられており、日本は世界有数の海洋プラごみの漂着地である。全国各地で多数のボランティアなどによるビーチクリーン(海岸清掃)活動が行われているが、回収するプラスチックごみの量は膨大であり、また汚染や分別の面からリサイクルは難しい。

この取り組みは、プラスチック業界の1企業により始められたもので、漂着したプラスチックごみを分別不要で再生可能にする製造方法を開発し、全国30以上の団体から拾われた漂着ごみを買い取り、付加価値のある製品に加工・販売している。製品全てに採取地と採取団体の情報が入ったQRコードが付けられており、原料となったごみを回収した団体や採取地の情報をたどることができる。これにより、購入者は「商品を買う」という行動でビーチクリーンを行う人々を支援できる。加工製品は美術館やサーフショップなどでの販売やホテルのアメニティーとしても利用されている。また、社会全体で知ってもらえるよう、大手企業とのコラボレーションでの販売も検討されている。一方、「リサイクル自体は海洋プラごみ問題の真の解決にはならない」という認識のもと、将来的には、ごみの流出地に加工施設を作り、プラスチックごみが海に流出する前に回収・製品化することで、海洋プラスチックごみそのものを無くすことを目指している。

日本で一番海洋ごみが漂着する島、対馬の海岸
回収した海洋プラスチックごみ
漂着プラスチックごみから作られたコースター
時計や椅子などの大きな製品の製造にも挑戦

わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)

buoyはもともとはプラスチックメーカーからうまれたブランドです。世の中に役立つと思い開発してきたプラスチック製品がごみとして捨てられている事実を知り、自分たちの知識や技術でなにかできないかという思いから始まりました。試行錯誤の末生み出した特許技術は海洋ごみ100%で製品を製造することを実現し、着色や混ぜ物は一切なくできあがる製品は一つひとつ模様や色が全く異なる一点ものです。今後は製品にNFCを導入し、製品の背景がより明確にみえるだけでなく、地域と購入者がより密に繋がれる仕組みを構築していく予定です。

取り組みについてのお問い合わせ先

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