受賞取り組み紹介

天草ブルーカーボンニュートラル
~地域循環型クリーンエネルギーの創造~

2022年度 次世代賞

団体名:熊本県立天草高等学校 科学部 アマモ班

  • 13.気候変動に具体的な対策を
  • 4.質の高い教育をみんなに
  • 7.エネルギーをみんなに。そしてクリーンに
  • 14.海の豊かさを守ろう
  • 17.パートナーシップで目標を達成しよう

解決したい社会課題

  • 地球温暖化による海面水位の上昇を食い止めたい
  • 海面上昇が及ぼす地域への影響を多くの人と共有して、将来にわたっての課題解決につなげたい

取り組み内容

温室効果ガスの増加による地球温暖化と、それによって起きる気候変動は、全世界的に深刻な問題となっている。熊本県立天草高等学校科学部では、地球温暖化の影響による将来的な海水面上昇に着目し、以前より地域の海水面上昇予測(2019年次世代賞受賞)と、それを食い止めるためのさまざまな活動を行ってきた。これらの活動は「天草の海を守りたい」という生徒の強い思いから始まり、先輩から後輩へと引き継がれている。

この取り組みは、その流れを汲む活動であり、当初は天草地方に自生するアマモが海洋環境の保全や温室効果ガスの削減に役立つことに注目し、その効果の検証や地域内での定植活動を行ってきた。その活動のためアマモの効果的な育成方法を研究している過程で、魚糞の肥料としての有効活用やアマモを原料としたバイオ燃料の精製というアイディアが生まれ、現在は、これらを総合した活動を「天草ブルーカーボンニュートラル構想」と名付けて自ら主催するシンポジウムなどによるアマモの定植、廃校プールを活用したアマモと魚糞を使った肥料開発、アマモによるバイオ燃料精製の研究を進めている。いずれも、自治体や地域の企業などを巻き込んだ、地域に根付いた活動である。

3つの活動を組み合わせた「天草ブルーカーボンニュートラル」の構想
研究用のアマモの採取
地域を巻き込んだシンポジウム

わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)

次世代賞受賞を励みに、研究活動に日々取り組んでいます。現在は、アマモ専用肥料開発とアマモ発電(バイオ燃料)開発のために、水槽実験や対照実験を繰り返しながら研究を進めています。また、発信活動を通して社会貢献をしていくために、天草市と共催で行うアマプロなど様々な発信活動も行っています。そして、私たちが研究の集大成として掲げる「天草ブルーカーボンニュートラル」達成に向けて今後も活動を進めていきます。

取り組み紹介動画

取り組み紹介動画『科学の力で地元の海を守る』
出典:Science Portal動画ニュース(2025年4月11日配信)
受賞者による取り組み紹介(サイエンスアゴラ2022 ミニステージイベントにて)
イベント全編動画(前半:各団体の活動紹介ピッチ,後半:トークセッション)
受賞者による取り組み紹介(エコプロ2022 ミニセミナーにて)

取り組みについてのお問い合わせ先

関連リンク

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