解決したい社会課題

• 地域の課題を自分たちの手で解決したい
• ゴミのリサイクル率を向上させてSDGs達成に貢献したい

取り組み内容

愛媛県西条市では、県内11市の中で市民一人あたりのごみ排出量が最多を記録することがたびたびあり、ごみのリサイクル率も低い傾向にあるという課題を抱えている。一方、同市内に紙おむつ工場を保有する花王株式会社（以下、花王）は、京都大学との連携により、使用済み紙おむつの炭素化リサイクルに取り組んでいる。この取り組みは、このような環境の中、花王からの同校への働きかけをきっかけに、「西条市のごみ問題を私たち西条市民で解決する」という思いを持って生徒が始めたものである。

使用済み紙おむつの炭素化における最終段階で得られる「おむつ灰」は、主成分に炭酸ナトリウムを持つ。この取り組みは、この点に注目し、「おむつ灰」の活用のため、炭酸ナトリウムを成分が似ているセスキ炭酸ナトリウムへ転換することを目指したものである。セスキ炭酸ナトリウムはアルカリ性洗浄剤として広く知られているが、自然界に豊富に存在するため合成事例は極めて少ない。しかし、同校の生徒たちは、花王や京都大学の研究者の支援を受けながら実験を重ね、市販のセスキ洗浄剤と同等の洗浄能力を持つセスキの合成方法を確立した。今後は、併設の商業科とも連携し、西条高校産再資源セスキの販売を目指している。

わたしたちの取り組みについて（受賞団体より）

このような素晴らしい賞をいただき、ありがとうございました。ゴミ問題について課題研究に取り組む中で科学の面白さを体験し、現在もさまざまな研究者にご支援いただきながら実践しています。2023年2月には、日本代表として、「台湾国際サイエンスフェアTISF2023」に参加しました。今後は、培った研究ノウハウを新しい廃棄物に応用し、商業科と連携して販売に取り組む予定です。私たちの挑戦はまだまだ続きます。応援よろしくお願いします！

取り組み紹介動画