Vocagraphy!(ボキャグラフィー)
2022年度 優秀賞
団体名:株式会社ブルーライトワークス
解決したい社会課題
- 聴覚障がいを持つ子供が取り残されないための、言語習得環境を構築したい
取り組み内容
新生児における先天性難聴は、1,000人に1人程度の割合で出現すると言われている。低年齢の子どもにとっては、聴覚障がいで耳からの情報に制約があることで言語発達が遅れると、情緒や社会性の発達にも影響が生じかねず、新生児スクリーニング検査による早期発見と、言語聴覚士などによる適切な療育が重要になる。特に語彙の獲得においては日々の体験と言葉をつなげる必要性があり、家庭学習が不可欠となる。
この取り組みでは、スマートフォンで楽しく言葉を覚えられる難聴児向けアプリ「Vocagraphy !(ボキャグラフィー)」を開発。利用者自らが撮影した写真と写真に合わせたテキストで学習用カードを自作し、アプリに登録する。保護者と子どもが一緒に作成する事もでき、難聴児が自分の周囲の世界と言葉を一致させていく過程で親子での体験をひも付けて世界を広げていくことができる。無償で国内外に提供しており、リリース以来2年半ほどで1万7千件以上ダウンロードされ、現在は、動画も利用可能な有償版「Vocagraphy+(ボキャグラフィー・プラス)」もリリース。多言語対応や「デジタルことばプラットフォーム」としてカードやプロトコルの規格を定め、展開を促進することも計画している。
わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)
2023年6月に愛媛県で開催された日本言語聴覚学会に出展し、多くの言語聴覚士と議論を交わすことができた。開発したアプリが聴覚障害児だけでなく、発達障害児や失語症の成人の言語指導にも役立つことを多くの専門家と確認した。本アワードを受賞したことをポスターやパンフレットで大きく取り上げ、ブースの前を通る人々の目を惹きつけることができたと感じた。今回頂いたご縁を通じて、次の新たな目標に向かい挑戦し続けたいと考えている。


取り組み紹介動画
出典:Science Portal動画ニュース(2025年4月25日配信)
イベント全編動画(前半:各団体の活動紹介ピッチ,後半:トークセッション)