独自デバイスを用いた尿中miRNAの網羅的解析による高精度がん早期発見
2020年度 優秀賞
団体名:Craif株式会社
解決したい社会課題
- 患者の負担が軽く高精度ながん検査方法を確立したい
取り組み内容
世界保健機関(WHO)によると、世界におけるがんによる死亡者数は2020年時点で年間約1,000万人とされており、今後も増加傾向にあると見込まれている。一方で、がん検診はまだ十分に普及していない現状がある。
この取り組みでは、尿など簡単に採取できる体液中から、マイクロRNAをはじめとする病気に関連した生体物質を高い精度で検出する基盤技術「NANO IP™(NANO Intelligence Platform)」を構築。これにより、ごくわずかな量の尿で、高精度に肺がん・脳腫瘍を早期ステージから発見可能(受賞当時)になった。受賞後も更に発見可能ながん種を増やすために研究開発・技術改良を重ね、現在は、同技術を使った複数種のがんのリスクを検査するキット「miSignal(マイシグナル®)」シリーズを製品化し、各地の医療機関・健診施設で提供。また、一般消費者向けのキットの販売も実施しており、自宅でもがんのリスクチェックが可能となった。このキットを使用することで、痛みを伴うことなく早い段階からがんのリスクチェックが可能になる。病気の早期発見方法を確立することで、誰もが天寿を全うできる世界の実現を目指している。
わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)
がんは早期発見が重要だが、日本のがん検診受診率は低い。その理由は「時間がない」「近くで受診できない」などが挙げられる。この問題を解決するため、創業以来研究開発に粘り強く取り組んできた結果、尿で行える高精度ながんリスク検査マイシグナルを提供できるようになった。今後もがん検診の受診率増加に寄与し、がんの治療が必要な人々をなるべく早く、適切に導くことを目指していく。