わたしたちの取り組みについて(受賞団体より)
次世代賞の受賞を契機に多くの外部団体との連携が生まれ、研究の深化及び水平展開が進んでいます。その中の一つとして、環境シンポジウム「アマプロ(Amakusa Protect Project)」があります。この取り組みはアワード受賞により参加できたエコプロを参考にして、科学部員が天草市役所と共催で毎年実施しているシンポジウムです。現在までに3回実施しており、毎年科学部の研究成果を根拠とした地域貢献について地域住民と考える場となっています。
2019年度 次世代賞
団体名:熊本県立天草高等学校 科学部 海水準班
近年、地球温暖化が引き起こす海面上昇が問題視されている。しかし、海面上昇の程度には地域差があり、具体的な対策をたてるためには、地域ごとの上昇値を推定する必要がある。
この取り組みでは、上天草市で採取された珪藻と花粉を含むボーリングコア試料を分析。珪藻の分析からは海水面高度などを、また花粉の分析からは気温や降水量を推測した。分析結果から、気温が1度上昇した時の海面上昇量を特定し、これにIPCC(国連気候変動に関する政府間パネル)が公表した気温上昇予測値を合わせて、未来の海水面を推定した。
また、測定や研究を進めるにあたり、東京大学や熊本大学、地元博物館や企業など外部機関とも連携。小中学生に向けた分析体験会の実施や他県の高校との連携により、農業や漁業など地場産業への影響を明らかにし、自治体や地域住民を巻き込んだ課題解決を目指した。
熊本県天草地方は、市街地のほとんどが海に面し、かつ標高が低いため、今後、地球温暖化が放置されれば状況によっては浸水被害も出るかもしれない。地域の高校生の「ふるさとを守りたい」という思いをきっかけに始まったこの取り組みは、形を変えながら後輩に引き継がれている。現在は天草南部の試料の分析と同時進行で、海水準上昇を抑えるためのアマモの研究が行われている。
次世代賞の受賞を契機に多くの外部団体との連携が生まれ、研究の深化及び水平展開が進んでいます。その中の一つとして、環境シンポジウム「アマプロ(Amakusa Protect Project)」があります。この取り組みはアワード受賞により参加できたエコプロを参考にして、科学部員が天草市役所と共催で毎年実施しているシンポジウムです。現在までに3回実施しており、毎年科学部の研究成果を根拠とした地域貢献について地域住民と考える場となっています。