原発報道とメディア
武田徹
講談社 2011年
原発についての報道は3.11から始まったわけではない。1960年代から連綿と、原子力発電所についての報道は続いてきた。もちろんその内容は時代とともに大きく変わってきた。ざっくりと言えば、推進と反対に分裂した世論の中で、結果的に原発大国になっていったというのが日本の歴史である。その中でメディアはどのような立ち位置で、どのようにこの問題を報道していったのだろうか。報道の責任とは何だろうか。
(小林傳司:大阪大学コミュニケーションデザイン・センター 教授)