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JSTnews 2024年7月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。
2024年7月号
- 特集
- 遠くの海上で人為的に豪雨を発生 陸地における被害の緩和を目指す
がん細胞が分泌するナノ粒子を光で検出 極微量を効率的に、診断・治療で実装へ
P.03特集 1― 遠くの海上で人為的に豪雨を発生 陸地における被害の緩和を目指す

近年、集中豪雨の発生頻度が増加し、全国各地で土砂災害や氾濫などの被害が生じている。令和に入ってからの被害総額は全国で3兆5000億円以上にのぼり、影響は甚大だ。千葉大学国際高等研究基幹/環境リモートセンシング研究センターの小槻峻司教授は、海上からの水蒸気供給に起因する集中豪雨に着目し、陸地から遠く離れた海上で人為的に豪雨を発生させ、大気中の水蒸気を大幅に減らすことで、陸地における被害の緩和を目指している。
P.08特集 2― がん細胞が分泌するナノ粒子を光で検出 極微量を効率的に、診断・治療で実装へ

がん細胞が分泌するナノ粒子は、がんのバイオマーカーとして注目されている。しかし、極めて微量の生体物質を測定するためには、従来、長時間の遠心分離を含む複雑な工程が必要で、臨床現場に持ち込むことは困難だった。大阪公立大学大学院理学研究科/LAC-SYS研究所の飯田琢也教授らの研究グループは、光照射により発生する圧力と熱の効果を利用した「光濃縮」の原理を利用して、このナノ粒子の効率的な検出に成功。がんの診断・治療で社会実装につなげる研究に取り組んでいる。
P.12連載― イノベ見て歩き
第12回 複数のエリアに異なる言語を届ける 「音声マルチスポット再生」実用化へ

社会実装につながる研究開発現場を紹介する「イノベ見て歩き」。第12回は、多数のスピーカーを使って不要な音を打ち消すことで、複数のエリアに異なる音声を自在に届ける「音声マルチスポット再生技術」の実用化を目指す、情報通信研究機構ユニバーサルコミュニケーション研究所の岡本拓磨研究マネージャーの取り組みを紹介する。
P.14NEWS & TOPICS

- 研究成果
- 軟材料へのジェット注入指標が明らかに
- 研究成果
- 難治性卵巣がんの薬剤抵抗性を解明
- 開催報告
- 日本の研究力復活に向け緊急シンポを開催
- 研究成果
- 背景光を抑制した超解像顕微法を開発
P.16さきがける科学人― 花の構造色の利用に向けたメカニズム解明 「フォトニクス農業」の実現を目指す

国立遺伝学研究所 情報研究系
生命ネットワーク研究室 助教
総合研究大学院大学 先端学術院
先端学術専攻 遺伝学コース 助教
越水 静
ISSN 1349-6085
編集発行/ 国立研究開発法人科学技術振興機構 総務部広報課
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