JSTnews
JSTnews最新号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。
2026年5月号
- 特集
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衛星観測とモデルシミュレーションを融合
洪水を72時間前に予測し、被害を最小限に抑制 - 太陽光パネルのシリコンを使って有用物質合成
CO₂排出とパネル廃棄の問題を同時解決可能
P.03特集― 衛星観測とモデルシミュレーションを融合 洪水を72時間前に予測し、被害を最小限に抑制

地球温暖化の影響で、世界各地で豪雨が発生し、洪水も頻繁に起こっている。こうした気候変動による被害を防ぐためには、堤防の整備や増強といったハード面の対策に加えて、洪水を予測し、ダムの放流や水門の制御、住民の早期避難といったソフト面の対策も重要だ。現在、洪水予報は早くても発生6時間前の発表となるが、東京大学生産技術研究所の芳村圭教授は、衛星観測とモデルシミュレーションの融合により、72時間前の予測に挑戦している。洪水に関する情報伝達と防災対応を最適化することで、被害を最小限に抑える社会の実現を目指す。
P.08特集2― 太陽光パネルのシリコンを使って有用物質合成 CO₂排出とパネル廃棄の問題を同時解決可能

温室効果ガスの排出を実質ゼロに抑えるカーボンニュートラルを実現するため、さまざまな研究や技術開発が進んでいる。横浜国立大学大学院工学研究院の本倉健教授は太陽光パネルに含まれるシリコンを活用し、火力発電所が排出する二酸化炭素(CO₂)から有用物質を合成する「アップサイクル」で資源循環社会の実現を目指している。CO₂排出と近い将来のパネル大量廃棄という2つの問題を同時に解決する考えだ。
P.12連載― イノベ見て歩き 第29回
無意識な点滴の抜去を防ぐシステム開発 産学医の連携で尊厳ある認知症ケアを実現へ

社会実装につながる研究開発現場を紹介する「イノベ見て歩き」。第29回は、認知機能が低下した入院患者が無意識に点滴などを抜き取る「自己抜去(ばっきょ)」の行動を事前に検知して防ぐシステムの開発に取り組む、千葉大学大学院看護学研究院の雨宮歩講師らに話を聞いた。大学・企業・医療現場が連携した「循環型開発」により、尊厳ある認知症ケアの実現を目指している。
P.14NEWS & TOPICS

- 研究成果
- 低温でのアンモニア分解活性を大幅向上
- 研究成果
- 加齢で大動脈瘤が悪化する仕組みを解明
- 研究成果
- 北太平洋亜寒帯で顕著な「海の温暖化」
- 研究成果
- たった1つの遺伝子が決める共生への進化
P.16さきがける科学人― 個体の多様性と同調がハエの集団を強くする 遺伝子レベルの分析で「個性」の役割を追求

千葉大学 国際高等研究基幹 特任助教
佐藤 大気
ISSN 1349-6085
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