JSTnews
JSTnews最新号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。
2025年8月号
- 特集
- ジャンクとされたRNAの新機能を相次ぎ発見
病気のメカニズム解明や創薬への貢献目指す
パンデミック対策から災害レジリエンスへ
日米がデジタル技術で次世代社会を志向
P.03特集 1― ジャンクとされたRNAの新機能を相次ぎ発見 病気のメカニズム解明や創薬への貢献目指す

感染症にかかった時、私たちの体内では免疫細胞が活躍して健康な状態に戻そうとする。実は、細胞内レベルでも緊急時に機能を維持する「新たな」機構があることを、大阪大学大学院生命機能研究科の廣瀬哲郎教授らの研究チームが相次いで発見した。その機構のカギは、かつて「ジャンク」だと考えられていた「長鎖ノンコーディングRNA(lncRNA)」。廣瀬さんらは一連の発見を基に、病気のメカニズム解明や創薬への貢献を目指している。
P.08特集 2― パンデミック対策から災害レジリエンスへ 日米がデジタル技術で次世代社会を志向

2019年に世界中に広がった新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は私たちの生活に大きな被害をもたらした。パンデミックだけではなく、地震や台風、山火事など、私たちはさまざまな災害のリスクの中で暮らしている。こうした災害に備えて、人命を救い、拡大を防ぐようなレジリエンス(回復力)がある地域づくりや社会システムの構築が求められている。リモート・センシング技術センターの岩野和生理事と東北大学災害科学国際研究所の小野裕一副研究所長は、デジタルサイエンス分野において、科学技術と社会の関わりの重要性を踏まえ、レジリエントな社会の形成に貢献することを志向している。
P.12連載― イノベ見て歩き 第22回
新発想の円偏光変換フィルムを開発 光合成や太陽電池の効率向上に期待

社会実装につながる研究開発現場を紹介する「イノベ見て歩き」。第22回は、新たな発想に基づく「円偏光変換フィルム」を開発した京都大学大学院エネルギー科学研究科の岡﨑豊助教に話を聞いた。植物の光合成や太陽電池の変換効率の向上、遠隔医療用の3D液晶ディスプレイなど実社会での応用が可能だという。
P.14NEWS & TOPICS

- 開催報告
- 半導体分野の日英合同WSを開催
- 研究成果
- 分子の電気的応答、向きと形状が関与
- 研究成果
- 特定の運命持つ細胞を取り出す手法考案
- 研究成果
- 花が臭さの成分を作るメカニズムを解明
P.16さきがける科学人― 柔道の試合で味わった「疲労」の仕組みを解明 eスポーツで現代人の脳疲労の克服に挑戦

筑波大学 体育系 健康体力学分野 運動生化学領域 准教授
松井 崇
ISSN 1349-6085
編集発行/ 国立研究開発法人科学技術振興機構 総務部広報課
住所/ 〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3 サイエンスプラザ
電話/ 03-5214-8404 FAX/ 03-5214-8432
E-mail/ jstnewsjst.go.jp