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JSTnews 2020年3月号

JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。

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2020年3月号

特集
数理科学と情報科学で社会問題の解決に挑む
才能ある高校生を「情報科学の達人」に

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P.03特集 1― 数理科学と情報科学で社会問題の解決に挑む

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ビッグデータを利用する人工知能技術や情報基盤技術の発展などに伴い、社会環境が大きな変革期を迎える一方で、現状の技術では解けない問題が数多く存在することが改めて明らかになってきている。そこで期待されるのが、数学・数理科学分野と情報科学分野を連携・融合することによって、革新的な技術を生み出そうというアプローチだ。文部科学省が打ち出した戦略目標「数理科学と情報科学の連携・融合による情報活用基盤の創出と社会への展開」の下、CREST、さきがけ、ACT-Xのそれぞれで研究領域が立ち上がった。3月号特集では、各研究領域を率いる3人の研究総括の意気込みや研究領域への期待を紹介する。

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P.04特集 1― 異分野融合チームで社会を変える価値を創造

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「理論」「実験」「計算科学」に次ぐ第4の科学として、ビッグデータを扱う「データ駆動型科学」の活用がさまざまな分野で進んでいる。データ駆動型科学に計算科学のアプローチを取り入れ、それぞれの強みを生かした融合研究に挑むのが、CREST「数学・数理科学と情報科学の連携・融合による情報活用基盤の創出と社会への展開」研究領域だ。研究総括を務めるNTTコミュニケーション科学基礎研究所の上田修功 NTTフェローは、この領域から革新的な技術基盤が生まれ、社会が抱える問題を解決に導くと期待している。

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P.06特集 1― 若き研究者が切り拓く モデルとデータが織りなす未来社会

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多様な分野に潜む数理構造や数学的概念を、数学の力により従来にはない質の異なる情報として抽出し、それらを情報科学の力で有効利用することで、現実と仮想がしなやかにつながる未来社会の創出が期待できる。さきがけ「数学と情報科学で解き明かす多様な対象の数理構造と活用」研究領域では、数学と情報科学の個人研究者が自身の強みを生かしながら、互いの分野の発想を取り入れた新理論や新技術を研究している。研究総括を務める京都大学の坂上貴之教授は、革新的な構想を持つ若き数学者と情報科学者の出会いが、次世代社会の科学技術や産業への扉を開くと確信している。

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P.08特集 1― 人的交流を通じて世界で活躍する研究者を育成

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大学院生を含む若手研究者の自立的で挑戦的な研究を支援するため、「ACT-X」がスタートした。先行するACT-Iと同様に、若手研究者は領域アドバイザーのきめ細やかな指導や助言を受けながら研究を推進する。ACT-Xの研究領域の1つ「数理・情報のフロンティア」では、数学・数理科学と情報科学、さらにその応用や学際研究を含む幅広い分野が対象だ。研究総括である国立情報学研究所の河原林健一教授は独自の発想に基づく革新的研究の芽を発見、支援するとともに、人的交流の機会を提供し、世界で活躍する研究者を育てるエコシステムの構築を目指している。

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P.10特集 2― 才能ある高校生を「情報科学の達人」に

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世界をリードするIT人材の育成を目指し、高校生世代を対象としたプログラムが「情報科学の達人」だ。情報科学分野で秀でた資質や能力を持つ意欲的な高校生と高等専門学校生を全国から集め、最先端の研究に触れる機会や研究者との共同研究を通して、若い才能を開花させることを狙う。2019年度に採択された国立情報学研究所の企画に参画する情報オリンピック日本委員会の筧捷彦理事長が、「情報科学の達人」に懸ける意気込みや高校生たちへの期待を語った。

P.10-11をPDFで読む(PDF:1 MB)

P.12世界を変える STORY― アメーバに学んだ技術が物流を変える

世界を変える STORY
Vol.6 戦略的創造研究推進事業さきがけ AMOEBA ENERGY

物流業界の人手不足の解消に向けロボットによる商品配送が期待されるが、住宅地の環境は多様なため実現が難しい。慶應義塾大学の青野真士准教授が率いるAmoeba Energy(神奈川県藤沢市)は、アメーバの柔らかい体と知能に学んだソフトロボットで住宅地への配送を実現し、物流を変えようとしている。

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P.14NEWS & TOPICS― JSTの最近のニュースから

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研究成果
キンメモドキは餌の酵素で光る 消化分解せず使う仕組み、バイオ医薬品に道
研究成果
胃を切除すると大腸がん関連細菌が増加 便の解析で併発症予防に貢献
話題
J-STAGE運用開始から20年 登載誌数が3000誌に到達 日本の科学技術情報を世界へ発信
話題
気候変動をテーマにしたオリジナルSDGsワークショップ 素材やマニュアルを無料公開中

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P.16さきがける科学人― トイレで毎日誰でも手軽に健康管理

さきがける科学人の写真
センター・オブ・イノベーション(COI) プログラム
腸内フローラ改善による人間力活性化メカニズムの解明

大阪大学 高等共創研究院(産業科学研究所) 准教授

山崎 聖司

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ロゴ:未来をひらく科学技術 JST news

ISSN 2433-7927

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