JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2013年度>2013年6月号
JSTnewsは、独立行政法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03海洋生物を理解する新たな計測技術の開発を目指して
未知の海洋生態系に挑む
海に囲まれた日本が海洋国家として発展していくためには、海洋生物多様性の保全と再生を図りながら、海洋資源を有効に活用していくことが求められる。しかし、海洋の生物に関するデータや知識は十分に得られておらず、正しく理解・把握するための計測技術や予測するモデルの開発も遅れている。2011年度から始まったCREST「海洋生物多様性及び生態系の保全・再生に資する基盤技術の創出」では、海洋生物を調査研究するための新たな技術の研究開発が進められている。2つの研究事例を紹介するとともに、どのような成果が期待されるのかを聞いた。
P.08JST研究開発戦略センター(CRDS)の戦略プロポーザルから
デジタル情報を未来に伝えるには何が必要か?
情報を1と0で表すデジタル技術が生まれておよそ半世紀。デジタル情報社会を迎えた今日、さまざまな記録や情報の継承に関わる人々の間で、100年を超えるデータの長期保存の危うさが深刻な問題となってきた。一般にはあまり認識されておらず、産業界だけでの対応も難しい。将来的に大きな影響があると予測される分野に、シンクタンクであるCRDSが光を当てていくさまを追った。
P.12身近な微細藻類がCO2削減にも貢献
ユーグレナがつくるジェット機燃料
ユーグレナ(和名:ミドリムシ)は、最もよく知られる微細藻類の一つだ。近所の川や池に行けば、ほぼどこにでも生息している。島根大学生物資源科学部教授、石川孝博さんのグループは、そんな身近な生物であるユーグレナがつくり出す脂質「ワックスエステル」に着目し、バイオ燃料として実用化を目指した基礎研究を行っている。
P.14JSTの最近のニュースから… TOPICS
P.16戦略的創造研究推進事業さきがけ「二酸化炭素資源化を目指した植物の物質生産力強化と生産物活用のための基盤技術の創出」研究課題「Vigna 属野生種群が独自に獲得した耐塩性機構の解明」
学生時代に描いた"夢の技術"に挑戦
農業生物資源研究所遺伝資源センター多様性活用研究ユニット 内藤 健 任期付研究員
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海洋微生物のゲノム解析によって得られる情報を、海洋生態系の保全に役立てることを目指す早稲田大学理工学術院先進理工学部教授の竹山春子さんのグループは、沖縄のサンゴ礁生態系に注目。サンゴやカイメンに共生する微生物サンプルを収集して、新たな手法でゲノム情報を洗い出し、その機能解析やデータベース化に取り組んでいる。