プロジェクト紹介

目標9 研究開発プロジェクトChild Care Commons:わたしたちの子育てを実現する代替親族のシステム要件の構築
プロジェクトマネージャー(PM)細田 千尋東北大学 大学院情報科学研究科 准教授
概要
核家族化が進み、地域における人間関係が変化している現在の日本では、親・子と社会の関係が希薄になってしまうことが少なくありません。国や地域による子育て支援制度の試みもまだ十分とはいえず、未だ、子育てやその支援にはさまざまな問題と課題が残っています。
例えば、個人が尊重され、プライバシーに対する意識も強まる状況の中で、血縁を持たない第三者が親子にどのように関わっていくことができるでしょうか?
私たちは、子育てに関する課題を、親のみに帰結させるのではなく、第三者も関わり、子育てを社会につなげていく仕組みを考えていくことで、親だけではなく、子どもにとっても心身が共に健全に発達していく多様な子育て環境を作ることをめざしたいと考えます。
そこでこのプロジェクトでは、周りの人が親子に積極的に関わることで、それぞれの親子が、それぞれにとって望ましい子育て環境を作っていく場を構築することをめざします。第三者も適切に関わりながら、社会全体で子育てをしていくための選択肢を広げていくためのしくみ、Child Care Commonsの実現に取り組んでいます。家族学、社会学の観点に加えて、プライバシー保護や個人の情報のデジタル化技術などさまざまな観点から、親・子・第三者それぞれが良い関係性を構築し子育てをする、子育てを社会化するためのしくみを構築します。
終了時(2024)年のマイルストーン
- 既存の各種子育て支援に加え、より子育て負荷を分散していくために必要なCCCの要件が何かを明らかにします。
- CCCを安全安心に利用していくために必要なICTシステムが何かを明らかにします。
- 血縁親子に第三者が関わる子育ての仕組みが、社会の中で受容されるために必要なことを明らかにします。
研究開発項目ごとの成果概要
研究開発テーマ構成
子育てを社会化するしくみの構築をめざし3つの研究開発項目を持ちます。1つ目は、子育て多様化の背景調査と実践による理論化(課題1: 齋藤慈子、田渕六郎・上智大学、課題2: 坂倉杏介・東京都市大学)、2つ目は、CCCの運用条件を構築する(課題3: 渡邊淳司・NTTコミュニケーション科学基礎研究所、課題4: 細田千尋・東北大学)、3つ目はCCCの理解を社会に広める(課題5: 丸谷和史・NTTコミュニケーション科学基礎研究所)です。

課題推進者リスト
細田 千尋 | 東北大学 大学院情報科学研究科 准教授 |
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齋藤 慈子 | 上智大学 総合人間科学部 准教授 |
田渕 六郎 | 上智大学 総合人間科学部 教授 |
坂倉 杏介 | 東京都市大学 都市生活学部 准教授 |
渡邊 淳司 | 日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 上席特別研究員 |
丸谷 和史 | 日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 主幹研究員 |
細田 千尋 | 東北大学 大学院情報科学研究科 准教授 |
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齋藤 慈子 | 上智大学 総合人間科学部 准教授 |
田渕 六郎 | 上智大学 総合人間科学部 教授 |
坂倉 杏介 | 東京都市大学 都市生活学部 教授 |
渡邊 淳司 | 日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 上席特別研究員 |
丸谷 和史 | 日本電信電話株式会社コミュニケーション科学基礎研究所 主幹研究員 |
代表機関
東北大学
研究開発機関
NTTコミュニケーション科学基礎研究所、上智大学、東北大学、東京都市大学
PDFダウンロード
- 実施状況報告書 2022年度版(1.25MB)