プロジェクト紹介
目標2 研究開発プロジェクト(2020年度採択)臓器連関の包括的理解に基づく認知症関連疾患の克服に向けて
プロジェクトマネージャー(PM)高橋 良輔京都大学 大学院医学研究科 特命教授
概要
社会基盤を揺るがす重要な課題として、高齢化に伴う認知症とその関連疾患の増加があります。また近年、認知症関連疾患の病態の超早期に自律神経異常や腸管運動異常、感覚器異常、糖尿病や全身性の炎症といった全身環境の異常が存在することがわかってきています。このような臓器間ネットワークの変容と認知症関連疾患発症機序の因果関係を解明します。2050年には目標2に属する他のプロジェクトの成果との統合により、全身ネットワークシミュレータによる超早期疾患予測・予防技術の実現を目指します。そのためにまず2030年までに認知症に関する臓器間ネットワークを解明し、認知症の超早期予測を可能とします。これは2050年の未来社会における低侵襲での超早期予測・予防と比較すれば現在の医療と地続きのものではありますが、早期に国民への還元を可能とするものです。当プロジェクト内の研究開発テーマの構成としては、まず開発項目1~3が疾患研究であり、本邦で頻度の高い3種類の認知症を網羅しています。開発項目4は基礎解析・基盤技術開発で、臓器間ネットワークに着目した今までにないイメージング技術や新規バイオマーカーの検出を可能にします。開発項目5はAI・数理研究であり、複雑な臓器間の相互関係や経時変化について数理科学技術を用いて解明します。そしてこれらの研究テーマを相互に連携して進めていきますが、それが国民に受け入れられる形で社会に実装されるよう、開発項目6としてELSI(倫理的・法的・社会的課題)研究も同時に行います。
2030年までのマイルストーン
人における全身ネットワークデータベース
(Whole Body Network Atlas)の構築
→血液、尿、便などの負担の少ない検体の解析のみで、一見健康な人が10年以内に認知症になるかどうかが分かるようになる。
2025年までのマイルストーン
人における臓器間ネットワークの解明
→血液検査、髄液検査、画像検査等のデータをもとに、認知症を発症の1年以上前に予見できるようになる。

2025年度までの研究開発項目(クリックすると、それぞれの成果概要ページに遷移します)
- [1~4] アルツハイマー病・血管性認知症・パーキンソン病関連認知症における脳-臓器連関の研究(1)
- [1~4] アルツハイマー病・血管性認知症・パーキンソン病関連認知症における脳-臓器連関の研究(2)
- [5] AI・数理研究による臓器間ネットワークの解明
- 成果概要一括ダウンロード(746KB)
2026年度からの研究開発項目
- [101] 異常タンパク質の体液バイオマーカーによるパーキンソン病の生物学的診断の確立
- [102] タンパク凝集体病変のPETプローブと血液バイオマーカー開発による超早期診断の実現
- [103] モデルマウスと前駆期・発症後コホートを用いたPDバイオマーカーの開発と治療研究
- [104] 神経グリア血管単位-リンパ管系に着目した血管性認知症および混合型認知症における臓器間ネットワークの解明とヒトへのトランスレーションによるリスク予見法の創出
- [105] 脳-末梢臓器連関に着目したアルツハイマー病における臓器間ネットワークの解明とヒトへのトランスレーションによるリスク予見法の創出
- [111] 認知症疾患における凝集体形成・伝播機構の解明
- [112] 認知症疾患における凝集体排出・処理機構の解明
- [113] 認知症疾患における中枢・末梢免疫病態の解明
- [114] 認知症疾患におけるマルチモーダルバイオマーカーの開発
- [115] 認知症疾患におけるバイオ数理連携
- [116] 認知症疾患におけるELSI研究
課題推進者
| 研究開発項目[101] | 服部 信孝 | 順天堂大学 大学院医学研究科 特任教授 |
|---|---|---|
| 研究開発項目[102] | 樋口 真人 | 量子科学研究機構 量子医科学研究所 センター長 |
| 研究開発項目[103] | 山門 穂高 | 京都大学 大学院医学研究科 特定准教授 |
| 研究開発項目[104][112] | 眞木 崇州 | 京都大学 大学院医学研究科 准教授 |
| 研究開発項目[105] | 佐藤 荘 | 東京科学大学 大学院医歯学総合研究科 教授 |
| 研究開発項目[111] | 大塚 稔久 | 山梨大学 大学院総合研究部 教授 |
| 研究開発項目[111] | 松井 秀彰 | 新潟大学 脳研究所 教授 |
| 研究開発項目[111] | 田中 元雅 | 理化学研究所 脳神経科学研究センター チームディレクター |
| 研究開発項目[111] | 齊藤 貴志 | 東京大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 研究開発項目[111] | 富田 泰輔 | 東京大学 大学院薬学系研究科 教授 |
| 研究開発項目[112] | 花房 洋 | 名古屋大学 大学院理学研究科 准教授 |
| 研究開発項目[112] | 水谷 清人 | 徳島大学 先端酵素学研究所 教授 |
| 研究開発項目[112] | 久保田 義顕 | 慶應義塾大学 医学部 教授 |
| 研究開発項目[112] | 寺井 健太 | 徳島大学 大学院医歯薬学研究部 教授 |
| 研究開発項目[113] | 山中 宏二 | 名古屋大学 環境医学研究所 教授 |
| 研究開発項目[113] | 津田 誠 | 九州大学 大学院薬学研究院 教授 |
| 研究開発項目[113] | 木下 允 | 国立病院機構 大阪刀根山医療センター 部長 |
| 研究開発項目[113] | 三宅 幸子 | 順天堂大学 大学院医学研究科 主任教授 |
| 研究開発項目[113] | 千原 典夫 | 神戸大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 研究開発項目[114] | 日比野 浩 | 大阪大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 研究開発項目[114] | 古川 貴久 | 大阪大学 蛋白質研究所 教授 |
| 研究開発項目[114] | 髙橋 祐二 | 国立精神・神経医療研究センター 病院脳神経内科診療部 部長 |
| 研究開発項目[114] | 渡部 文子 | 東京慈恵会医科大学 総合医科学研究センター 教授 |
| 研究開発項目[114] | 松本 理器 | 神戸大学 大学院医学系研究科 非常勤講師 |
| 研究開発項目[114] | 日置 寛之 | 順天堂大学 大学院医学研究科 教授 |
| 研究開発項目[114] | 丸岡 久人 | 金沢大学 新学術創成研究機構 助教 |
| 研究開発項目[114] | 三谷 智樹 | 新潟大学 脳研究所 特任助教 |
| 研究開発項目[115] | 本田 直樹 | 名古屋大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 研究開発項目[115] | 近藤 洋平 | 名古屋大学 One Medicine 生命-創薬共創プラットフォーム 特任准教授 |
| 研究開発項目[115] | 小島 諒介 | 理化学研究所 生命機能科学研究センター チームディレクター |
| 研究開発項目[115] | 松田 孟留 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授 |
| 研究開発項目[115] | 中岡 慎治 | 北海道大学 大学院先端生命科学研究院 教授 |
| 研究開発項目[115] | 岡田 随象 | 東京大学 大学院医学系研究科 教授 |
| 研究開発項目[116] | 武藤 香織 | 東京大学 医科学研究所 教授 |
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- プロジェクト概要(281KB)