領域設計の工夫
標準的な領域
CREST、さきがけ、ACT-Iにおいて、標準的な研究領域の進め方は、3年間に渡って課題を採択するスタイルです。一つの戦略目標の下に発足したCRESTとさきがけの研究領域は、それぞれの研究総括が独立して運営するのが基本ですが、必要に応じて合同領域会議を開催しCREST、さきがけ、ACT-Iの研究参加者が交流・議論する機会を設けるなど、適宜連携を行います。
CREST・さきがけ複合領域
同じ研究総括がCRESTとさきがけを一体的に運営するCREST・さきがけ複合領域を設定する場合があります。成果最大化に向けて、CRESTとさきがけの垣根を越えた研究チームの再編や研究進捗の調整、また課題間の連携などに取り組んでいます。
CREST融合加速領域
CREST融合加速領域では、研究領域前半は小規模の課題を多めに採択し、研究開始3.5年後を目途に評価し、評価結果に応じた研究課題の再編・融合、規模の拡大等を行っています。再編等による異分野融合の加速により、より効果的な研究体制で、産業化等を見据えた成果の最大化を図っています。
柔軟な課題の募集
標準的な研究規模は、CREST5年半以内/1.5~5億円(直接経費)、さきがけ3年半以内/3~4,000千万円(直接経費)、ACT-I 1.5年以内/300万円(直接経費)ですが、必要に応じて、課題の予算規模や研究期間を柔軟に設定しています。
- 提案募集を初年度、2年度目の2回のみとし、優秀な研究課題については領域存続年数(最大8年間)を限度に延長可能。[CREST「数理モデリング」(H26~R3)]
- 研究内容によって2タイプに分け、一方は総額2億円、もう一方は総額3億円として募集。[CREST「量子技術」(H28~R5)]
領域アドバイザー構成
研究領域の構想を実現していくために、研究総括とともに研究領域を運営する領域アドバイザーを1領域に10名程度選任しています。最先鋭の科学技術的な専門知識はもちろんのこと、産業界の観点、社会的な観点、国際的な観点からも評価・助言が可能な構成となるよう考慮しています。また、領域アドバイザーは研究総括とともに課題を評価する評価者ですが、評価には加わらず研究課題への助言のみを行う領域運営アドバイザー等の立場で、領域運営に協力いただくこともあります。
- ELSI(倫理的・法的・社会的課題)への対応を重視するため、弁護士を選任。[CREST「知的情報処理」(H26~R3)]
- 研究成果の社会実装を推進するため、VC創業者や新規事業創出経験者を選任。[CREST「人工知能」(H28~R5)]