[自在配列システム]原子・分子の自在配列・配向技術と分子システム機能

戦略目標

自在配列と機能

研究総括

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君塚 信夫(九州大学 大学院工学研究院 主幹教授)

概要

 本研究領域は、原子・分子の配列や配向を合理的に制御した原子・分子組織構造を自在構築し、そのエネルギーランドスケープを制御するとともに、その組織構造に独自の化学的、物理的、あるいは生物科学的な機能を発揮させるための基盤技術の創出を目指すものです。
 研究分野としては、原子・分子から成る有機分子、生命分子、高分子、金属イオン、金属錯体、無機化合物や金属クラスター、ナノカーボンをはじめとする分子・ナノ物質群を研究する分野を広く対象とします。例えば、(1)同種・異種原子の配列と結合が自在に制御された機能性分子やナノマテリアル、単位(ユニット)分子の定序配列(シークエンス)構造が共有結合あるいは非共有結合的に合理的に制御されたオリゴマー、高分子など を対象に、それらの溶液中、表面・界面、あるいは固体状態における高次構造や組織化構造を、一次元、二次元、三次元配列や順序を制御しつつ、かつナノ~メゾ~マクロスコピックに至る任意の次元・スケールで制御する技術、(2)得られた原子・分子組織系において、各々の構造単位や着目する元素・官能基、機能団の配列・配向を、有機化学的な精密さを持って自在制御するための技術を開発するとともに、(3)得られた配列構造の電子状態やエネルギーランドスケープを原子・一分子レベルの精度で解析・計測する技術や理論・計算科学的手法の開発を進めます。さらに、(4)原子・分子の定序配列・配向構造を自在制御することによって、はじめて生み出される電子的、磁気的、光学的機能や化学的機能などの分子システム機能を、配列・配向・組織化・階層構造との相関において明らかにし、これらの科学的知見を体系化して、分子システム科学における基盤学理の創成をはかります。

 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「自在配列と機能」のもとに、2020年度に発足しました。

領域アドバイザー

浅見 正弘 日本知的財産協会 参与
幾原 雄一 東京大学 大学院工学系研究科 特別研究教授
片山 佳樹 九州大学 大学院工学研究院 教授
北川 宏 京都大学 大学院理学研究科 教授
関根 千津 (株)住化技術情報センター 代表取締役社長
山田 容子 京都大学 化学研究所 教授
吉澤 一成 京都大学 福井謙一記念研究センター 研究員

採択課題一覧

  1. 2020年度採択課題
  2. 2021年度採択課題
  3. 2022年度採択課題

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