[材料創製と循環] 材料創製および循環プロセスの革新的融合基盤技術の創出とその学理構築

戦略目標

選択の物質科学~持続可能な発展型社会に貢献する新学理の構築~

研究総括

pic

岡部 朋永(東北大学 大学院工学研究科 教授/東北大学 グリーン未来創造機構 グリーンクロステック研究センター長)

概要

 本研究領域は、世界中で顕在化している環境問題、資源問題のうち、物質・材料の持続可能性に着目し、材料創製研究および循環プロセス研究を融合した革新的な基盤技術の創出およびそこから見出される基礎学理の構築を目的とします。
 具体的には以下の通りです。
 材料創製研究においては、原料として資源制約を受けにくい物質・材料の利用または将来的なアップサイクルを指向した再生材の利用を前提とし、使用時に求められる機能性の追求に加え、使用後の再利用を考慮した資源循環型材料設計指針の確立を目指します。たとえば、使用済みの材料・製品から分離・回収工程を経ずに、または、分離・回収工程の中で所望の新材料・新製品を創製する技術開発に期待します。
 循環プロセス研究においては、材料創製が求める性能・機能を満足した再生材の大量かつ安定供給を可能にする技術、社会実装上、材料創製に必要な要求(価格や安全性など)を達成可能な選択的かつ効率的な分離・回収技術の開発を目指します。現在市場で流通している材料の多くは、その機能発現のために複合化・複雑化していることから、循環の高度化のため、その内部構造や界面といった制御因子を多面的に評価、計測、解析する技術への取り組みにも期待します。  以上、二つの研究を連携することにより、資源循環システムの構築を目指す研究を推進します。
 また、これら知見を新たな学理として体系化し、持続可能な社会の実現に貢献することも重要です。従いまして、本研究領域で構築される新たな学理を国際的に発信することも目的とし、国際的な観点から見てプレゼンスの高い学術誌に公刊され得る基礎的かつ学術的な研究成果が期待されます。

 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「選択の物質科学~持続可能な発展型社会に貢献する新学理の構築~」のもとに、2024年度に発足しました。

領域アドバイザー

杉本 諭 東北大学 大学院工学研究科 特任教授
高岡 昌輝 京都大学 大学院工学研究科 教授
高田 昌樹 東北大学 国際放射光イノベーション・スマート研究センター 教授
田中 敬二 九州大学 大学院工学研究院 主幹教授
手嶋 勝弥 信州大学 学術研究院 教授
所 千晴 早稲田大学 理工学術院 教授/東京大学 大学院工学系研究科 教授
横関 智弘 東京大学 大学院工学系研究科 教授
吉江 尚子 東京大学 生産技術研究所 教授

プログラム

  • CREST
  • さきがけ
  • ERATO
  • ACT-X
  • ALCA
  • CRONOS
  • AIPネットワークラボ
  • 終了事業アーカイブズ
  • ご意見・ご要望