[細胞を遊ぶ] 2023年度採択課題

加藤 英明

生体磁気センシング機構を利用した細胞自在操作技術の開発と応用

研究代表者
加藤 英明

東京大学
先端科学技術研究センター
教授

主たる共同研究者
奥山 輝大 東京大学 定量生命科学研究所 准教授
吉澤 晋 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 准教授
研究概要

新規細胞操作技術として磁気遺伝学を創出する。具体的には、生物が有する磁気受容体の分子機構を解析し、得られた結果に基づくタンパク質改変により、神経活動や細胞運動制御などを可能にする磁気遺伝学ツールセットを開発する。また、新規磁性細菌などを対象に新規磁気受容分子を同定する。得られたツールは培養細胞、動物個体レベルでの応用実験により、その有用性を評価する。

木村 幸太郎

超高速光call & responseによる脳とのセッション

研究代表者
木村 幸太郎

名古屋市立大学
大学院理学研究科
教授

主たる共同研究者
奥 寛雅 群馬大学 情報学部 教授
塚田 祐基 慶應義塾大学 理工学部 専任講師
研究概要

脳機能の本質はさまざまな複数の領域における分散的かつ自律的な活動の協調ですが、その理解は進んでいません。本研究では、脳の分散的かつ自律的な活動を、自律的な複数の演奏者が協調して音楽を構成するジャズセッションとして捉え、研究者が脳活動とcall & response (呼びかけと応答)を行うことで脳機能を望みの方向に誘導する技術の確立を、シンプルな脳を持つ線虫の研究から目指します。

齊藤 博英

機能性RNA・RNP進化プラットフォームの構築と細胞制御技術の開発

研究代表者
齊藤 博英

東京大学
定量生命科学研究所
教授

主たる共同研究者
足達 俊吾 国立がん研究センター 研究所 部門長
浜田 道昭 早稲田大学 理工学術院 教授
齊藤 博英 京都大学 iPS細胞研究所 教授
研究概要

本研究では、AI、合成生物学、大規模解析技術を駆使し、新機能をもつRNAやRNPを発見・創出します。「RNA・RNP Generator 」という独自AIを開発し、目的の機能を発現するRNA・RNPの探索と生成を行い、遺伝子発現や細胞の操作技術へと展開します。実験とAIを融合した「RNA・RNP進化プラットフォーム」を構築し、RNA・RNPを基盤とする細胞制御機構の解明と細胞操作技術を開発します。

佐藤 守俊

生体に対する光学的介入のためのオプト微生物の創出

研究代表者
佐藤 守俊

東京大学
大学院総合文化研究科
教授

主たる共同研究者
竹田 誠 東京大学 大学院医学系研究科 教授
矢澤 真幸 マウントサイナイ医科大学 薬理科学科 准教授
研究概要

微生物に対して,指向性進化法(directed evolution)等の手法を用いて大幅な機能改変を実施すると共に,近赤外光等での光操作技術や標的化のための新たな光操作技術を導入することで,光で操作可能な「オプト微生物」を開発し,ガン創薬や感染症創薬等への応用の可能性を示す.

津久井 久美子

寄生虫を操作する

研究代表者
津久井 久美子

東京大学
大学院医学系研究科
客員研究員

主たる共同研究者
岩永 史朗 大阪大学 微生物病研究所 教授
嘉糠 洋陸 東京慈恵会医科大学 医学部 教授
丸山 治彦 宮崎大学 医学部 教授
研究概要

寄生虫は、宿主とともに進化し、独自の方法で巧妙な寄生生活方法を獲得しています。その多様な生存戦略は、興味深い一方、ヒト・動物における疾患に関連します。本研究課題は、操作技術が未発達な寄生虫種において、ゲノム編集等の技術的ブレークスルーを達成し、寄生虫操作の方法論の確立と特徴を生かした有用な機能付加を目指します。これらの技術革新と操作による可視化を通じて、新しい寄生虫生物学の学術基盤確立を試みます。

西増 弘志

革新リコンビナーゼを用いたゲノム改変

研究代表者
西増 弘志

東京大学
先端科学技術研究センター
教授

主たる共同研究者
太田 禎生 東京大学 先端科学技術研究センター 准教授
坪山 幸太郎 東京大学 生産技術研究所 講師
西園 啓文 金沢医科大学 総合医学研究所 講師
研究概要

本研究では、さまざまなDNA組換え酵素(リコンビナーゼ)に関して遺伝子探索、機能解析、クライオ電子顕微鏡構造解析を行い、多様なリコンビナーゼによるDNA組換えメカニズムを解明します。さらに、構造情報に基づく分子改変を行い、機能性の向上したリコンビナーゼ改変体を創出し、効率的な長鎖DNAノックイン技術を開発します。最終的には、ゲノム大規模欠損に起因する遺伝性疾患の治療法を確立します。

谷内江 望

DNAイベントレコーダー細胞

研究代表者
谷内江 望

大阪大学
ヒューマン・メタバース疾患研究拠点
特任教授

主たる共同研究者
井上 大地 大阪大学 大学院生命機能研究科 教授
小嶋 良輔 東京大学 大学院医学系研究科 准教授
洲崎 悦生 順天堂大学 大学院医学研究科 教授
諸石 寿朗 熊本大学 大学院生命科学研究部 教授
研究概要

現在の生物学では、哺乳動物の全身発生過程など、複雑な多細胞システムの分子・細胞プロファイルの観察は対象の破壊を必要とします。したがって、これらの魅力的なプロセスの時系列動態を観察することはできません。本プロジェクトでは細胞搭載型の観察記録システムによって細胞が経験する様々なイベントを人工DNAメモリーに書き込んでいく「DNAイベントレコーダー」を開発し、マウスの全身発生プロセスを明らかにします。

プログラム

  • CREST
  • さきがけ
  • ERATO
  • ACT-X
  • ALCA
  • CRONOS
  • AIPネットワークラボ
  • 終了事業アーカイブズ
  • ご意見・ご要望