[海洋カーボン] 2024年度採択課題

相田(野口) 真希

気候変動に伴う低次栄養段階生物の応答と炭素吸収能の評価

グラント番号:JPMJCR24J1
研究代表者
相田(野口) 真希

海洋研究開発機構
地球環境部門
主任研究員(グループリーダー)

主たる共同研究者
木元 克典 海洋研究開発機構 地球環境部門 主任研究員(グループリーダー代理)
鋤柄 千穂 海洋研究開発機構 地球環境部門 副主任研究員
田所 和明 水産研究・教育機構 水産資源研究所 海洋環境部 主幹研究員
研究概要

本研究では、数値モデルと観測が連携することにより、人為起源CO2に起因する海洋温暖化・酸性化の海洋生態系と炭素循環への影響評価とその影響による気候変動へのフィードバック予測を行います。具体的には飼育実験と野外調査によるプランクトンの応答の理解、光学センサや時系列係留観測による生物炭素輸送の検証、これらの知見を導入したプランクトンの動的環境適応モデルの開発を実施します。

鏡味 麻衣子

陸海連環に基づく炭素及び生物多様性の包括的評価手法の開発

グラント番号:JPMJCR24J2
研究代表者
鏡味 麻衣子

横浜国立大学
総合学術高等研究院
教授

主たる共同研究者
岩田 智也 山梨大学 大学院総合研究部 教授
土居 秀幸 京都大学 大学院情報学研究科 教授
森 章 東京大学 先端科学技術研究センター 教授
研究概要

陸域からもたらされる炭素・栄養塩類の沿岸生態系での役割と、それに及ぼす森林と河川の生物多様性や炭素プロセスとの関係を明らかにします。また、観測データをもとに陸海連環を炭素および生物多様性を評価する手法を開発し、炭素貯留と流域の土地利用や生物多様性との関係を解析し、ブルーおよびグリーンカーボンの将来予測を行います。これをもとに、海洋の炭素隔離機能を最適化させる陸海連環や生態系管理のあり方を提案します。

染川 智弘

海中レーザーCO2計測が拓く脱炭素への貢献

グラント番号:JPMJCR24J3
研究代表者
染川 智弘

(公財) レーザー技術総合研究所
レーザー計測研究チーム
主任研究員

主たる共同研究者
佐藤 徹 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
下島 公紀 東京海洋大学 学術研究院 特任教授
多部田 茂 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
宝谷 英貴 東京大学 大学院工学系研究科 講師
研究概要

ブルーカーボンによるCO2削減効率の評価、海底下CCS実施地におけるCO2漏洩モニタリング技術の開発によって海域での脱炭素に貢献するために、ライダーによる海水中CO2モニタリング手法を開発し、その性能を最先端の定点観測センサや、モデル計算と比較します。また、海底からの高度を一定に保持する自動制御システムを搭載した水中曳航体も開発し、実海域でブルーカーボンやCO2ガスの漏洩模擬観測によって実証します。

高橋 一生

鉛直移動性生物群が輸送する炭素貯留機構の解明

グラント番号:JPMJCR24J4
研究代表者
高橋 一生

東京大学
大学院農学生命科学研究科
教授

主たる共同研究者
岡崎 雄二 水産研究・教育機構 水産資源研究所 主任研究員
研究概要

海洋には表層と深度数百メートルの間を日周・季節的に鉛直移動する動物プランクトン、マイクロネクトンが広く分布しています。この生物移動を通じて多くの炭素が中深層へ輸送・隔離されることが知られていますが、その変動特性は未解明です。本研究では光学、音響学的手法を導入し、鉛直移動性生物群による能動的炭素輸送量の時空間変動を広域・高解像度で見積もり、更にその変動が生態系へもたらすフィードバックを評価します。

ニシハラ グレゴリーナオキ

海藻養殖漁場 におけるブルーカーボンの高精度定量化と固定能評価

グラント番号:JPMJCR24J5
研究代表者
ニシハラ グレゴリーナオキ

長崎大学
海洋未来イノベーション機構
教授

主たる共同研究者
小西 照子 琉球大学 農学部 教授
研究概要

本研究は、単一群落である海藻養殖場を用い、海藻が吸収する炭素量と呼吸や有機炭素として放出する炭素量を定量し、海藻養殖のCO2固定能を直接測定する技術開発を行います。具体的には、貯蔵効果が高い難分解性有機炭素(フコイダン)の定量から、より精度の高い残存率の算出を行います。更にCO2固定量の算出では、比較的測定が容易なNPPやNEPの利用を提案します。これらの成果は当該分野の発展に大きく寄与する技術として期待できます。

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