[量子フロンティア] 2024年度採択課題

上田 宏

テンソルネットワークの媒介する量子・古典融合

グラント番号:JPMJCR24I1
研究代表者
上田 宏

大阪大学
量子情報・量子生命研究センター
准教授

主たる共同研究者
奥西 巧一 大阪公立大学 大学院理学研究科 教授
諏訪 秀麿 東京大学 大学院理学系研究科 助教
研究概要

本研究では、確率論的テンソルネットワーク縮約ライブラリの開発、テンソルネットワーク構造探索アルゴリズムの統合、およびその大規模並列化を実現し、ハイブリッド量子計算の時代に対応したテンソルネットワーク法を構築します。また、それを基盤にした物性物理における量子多体系のシミュレータ開発、さらに、量子計算実機も組み合わせた量子活用性の実現も目指します。

Nori Franco

初期の誤り耐性量子計算に向けた量子シミュレーションと機械学習

グラント番号:JPMJCR24I2
研究代表者
Nori Franco

理化学研究所
量子コンピュータ研究センター
チームリーダー

主たる共同研究者
谷村 吉隆 京都大学 大学院理学研究科 教授
手塚 真樹 京都大学 大学院理学研究科 助教
研究概要

本格的な誤り耐性量子計算(FTQC)の実現に向け、初期の FTQC で活用できる効率的なハイブリッド古典量子手法を開発します。これには、(1) 開放量子系の量子シミュレーションに対する新しいアプローチの開拓、(2) 機械学習手法の併用による量子計算課題の実装コスト削減法の発見、(3) 先端的な量子ハードウェアを使用した問題解決のためにこれらの手法を適用する方法の検討、が含まれます。

日高 義将

高エネルギー物理と量子計算の共創による新計算原理の開発

グラント番号:JPMJCR24I3
研究代表者
日高 義将

京都大学
基礎物理学研究所
教授

主たる共同研究者
伊藤 悦子 京都大学 基礎物理学研究所 准教授
藤井 啓祐 大阪大学 大学院基礎工学研究科 教授
本多 正純 理化学研究所 数理創造プログラム 上級研究員
研究概要

高エネルギー物理と量子計算の共創により、ゲージ場の量子論および量子重力理論を量子コンピュータ上で扱いやすい形に定式化し、実装します。また、ゲージ理論や量子重力理論の対称性やトポロジーの知見を活用し、量子誤り訂正符号の新しい理論を構築します。これにより、従来の手法では困難であった非平衡ダイナミクスや有限密度系のシミュレーションを実現し、量子計算と高エネルギー物理の新たなフロンティアを開拓します。

山下 茂

古典計算との協調利用による誤り耐性量子計算機の利用方法の開拓

グラント番号:JPMJCR24I4
研究代表者
山下 茂

立命館大学
情報理工学部
教授

主たる共同研究者
冨山 宏之 立命館大学 理工学部 教授
ルガル フランソワ 名古屋大学 多元数理科学研究科 教授
研究概要

与えれた問題を、将来実現すると期待されている「誤り耐性量子計算機」と現在の方式の計算機のそれぞれが得意とする複数の部分問題に分解して、それぞれが得意な部分問題を解くことにより、効率的に全体の問題を解く計算プラットフォームを開発します。更に開発したプラットフォームを利用して、誤り耐性量子計算機と現在の方式の計算機を協調して利用することにより初めて有効となる利用方法を新たに開発することを目指します

山下 太郎

超伝導・磁性・機械の融合によるスケーラブル量子計算機

グラント番号:JPMJCR24I5
研究代表者
山下 太郎

東北大学
大学院工学研究科
教授

主たる共同研究者
寺井 弘高 情報通信研究機構 未来ICT研究所 上席研究員
野口 篤史 東京大学 大学院総合文化研究科 准教授
研究概要

超伝導体・磁性体・機械振動子のハイブリッド量子/古典技術を、窒化物超伝導体を共通基盤として融合し、超伝導量子計算機のスケーラビリティに革新をもたらすことを目指します。高性能で集積性に優れた新型量子ビット、高速2ビットゲートが可能な新型カプラ、長い量子寿命を示す機械式量子メモリ、そして超広帯域な量子増幅器の研究開発に取り組み、その融合によるスケーラブルな新規量子計算機の基盤技術を創出します。

吉村 浩司

原子核時計が切り拓く時空計測フロンティア

グラント番号:JPMJCR24I6
研究代表者
吉村 浩司

岡山大学
異分野基礎科学研究所
教授

主たる共同研究者
笠松 良崇 大阪大学 大学院理学研究科 教授
山口 敦史 理化学研究所 開拓研究本部 専任研究員
研究概要

本研究ではレーザー励起が可能な唯一の原子核トリウム229を用いて、原子核時計の開発とその応用を目指します。外場の影響を受けにくいという特徴を活かした、2つの方式、固体原子核時計とイオントラップ原子核時計の実現を、国内の幅広い分野の研究力を結集・融合することで達成します。これにより、原子核時計という新しい量子計測技術を確立し、革新的な応用を目指します。

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