[多細胞] 令和2年度採択課題

榎本 秀樹

腸-脳機能コネクトミクスによる腸内感覚の機能解明と操作

研究代表者
榎本 秀樹

神戸大学
大学院医学研究科
教授

主たる共同研究者
今井 猛 九州大学 大学院医学研究院 教授
宮道 和成 理化学研究所 生命機能科学研究センター チームリーダー
横田 茂文 島根大学 学術研究院医学・看護学系 准教授
研究概要

腸内腔の情報(腸内感覚)は意識に上りませんが、生体恒常性の維持に必須のシグナルです。本研究では、腸内感覚がどのような感覚細胞とニューロン群の相互作用により脳に伝達されるかを、解剖・生理学的定量解析を用いて解明します。さらに腸内感覚を起点とする臓器制御の神経回路を明らかにします。最終的には、腸内感覚の人為的抑制・活性化により、その生理的意義を解明し、腸内感覚による臓器制御法の開発を目指します。

武川 睦寛

1細胞内分子振動と多細胞間相互作用によるストレス応答機構の解明

研究代表者
武川 睦寛

東京大学
医科学研究所
教授

主たる共同研究者
鈴木 貴 大阪大学 数理・データ科学教育研究センター 特任教授(常勤)
研究概要

細胞は紫外線や温度変化など、S/N比の低いストレス刺激(アナログ入力)を感知し、生か死かという2者択一の運命(デジタル出力)を導き出しています。生体応答のアナログ-デジタル変換は生物の根源的特性ですが、その仕組みは不明です。本研究では情報伝達分子の時空間変動と多細胞間相互作用という新たな視点からストレス応答機構を解明すると共に、その破綻がもたらす疾患の克服に資する技術・理論の創出を目指します。

豊島 文子

生理的組織リモデリング機構の解明と臓器操作技術の開発

研究代表者
豊島 文子

京都大学
医生物学研究所
教授

主たる共同研究者
岩城 光宏 理化学研究所 生命機能科学研究センター 客員研究員
岩城 光宏 情報通信研究機構 未来ICT研究所 主任研究員
牧 功一郎 京都大学 医生物学研究所 助教
山本 拓也 京都大学 iPS細胞研究所 准教授
研究概要

生体内の臓器は、体の生理変化に応じて形態と機能を変えます。皮膚では、張力が真皮と表皮のリモデリングを介して組織の伸展を誘導することが分かってきました。本研究では、組織内の力場と遺伝子発現の空間情報を計測する技術を確立し、力場による皮膚リモデリングを担う多細胞ネットワーク機構を解明します。生理的な皮膚リモデリングを誘導する操作技術を開発し、皮膚疾患に対する組織再生効果を検証します。

西田 基宏

超硫黄フラックス解析基盤の創出による筋頑健性構築

研究代表者
西田 基宏

九州大学
大学院薬学研究院
教授

主たる共同研究者
赤池 孝章 東北大学 大学院医学系研究科 教授
中林 孝和 東北大学 大学院薬学研究科 教授
西村 明幸 自然科学研究機構 生理学研究所(生命創成探究センター) 特任准教授
研究概要

細胞の電子駆動(レドックス)力は、エネルギー代謝や膜電位形成において極めて重要な役割を果たしている。本研究では、生命元素の中で最も電子の授受をしやすい「超硫黄分子」を個々の細胞がもつレドックス力を反映する分子実体を捉え、多細胞間の超硫黄分子伝達の定量イメージング技術を開発することで、頑健な成熟筋組織を構築する仕組みを解明する。これにより、超硫黄分子の生理的・臨床的重要性を確立する。

森下 喜弘

組織変形動態解析を起点とした種間・器官間で保存された形態形成則の解明

研究代表者
森下 喜弘

理化学研究所
生命機能科学研究センター
チームリーダー

主たる共同研究者
鈴木 賢一 自然科学研究機構 基礎生物学研究所 特任准教授
研究概要

本研究では、組織変形や構成則など物理過程としての器官形態形成動態の理解を前進させるために、以下の課題に取り組みます。(1) 時空間トランスクリプトーム情報から組織動態を解析するための新規手法を開発し、手法の実験検証を行います。また、(2)開発手法を様々なモデル動物へ適用することで、種間、器官間、発生再生間で保存された形態形成則を明らかにします。

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