[ゲノム合成] 令和2年度採択課題

市橋 伯一

自己再生産し進化する人工ゲノム複製・転写・翻訳システムの開発

研究代表者
市橋 伯一

東京大学
大学院総合文化研究科
教授

主たる共同研究者
前田 和勲 九州工業大学 大学院情報工学研究院 准教授
研究概要

本研究では、リボソームを除く必要なすべての遺伝子(36個)について自己再生産するDNA複製・転写・翻訳システムの開発を行います。この目標を実現可能なものとするために、独自に開発した単純化したDNA複製システムと進化のしくみを用いたDNA配列最適化手法を用います。この目的が達成されれば、増える人工細胞の実現が夢ではなくなるはずです。

北野 潤

種分化を規定するゲノム構造

研究代表者
北野 潤

情報・システム研究機構
国立遺伝学研究所
教授

主たる共同研究者
安齋 賢 岡山大学 学術研究院環境生命自然科学学域 教授
安藤 俊哉 京都大学 白眉センター 特定准教授
山平 寿智 琉球大学 熱帯生物圏研究センター 教授
研究概要

種分化とは一つの共通祖先から、枝分かれによって分化した集団が生じ、生殖隔離によって違いが維持されるに至る連続的な過程である。申請者らが確立してきた独自の野生動物の種分化連続体の研究システムを利用することで、種分化を加速化するゲノム構造としての組換え抑制領域の役割を解明する。さらに、組換え抑制領域の編集技術を開発することで、種分化を規定するゲノム構造の操作に挑む。

榊原 康文

深層学習を用いたゲノムスタイル特徴抽出とDNA配列de novo設計と合成

研究代表者
榊原 康文

慶應義塾大学
理工学部
教授

主たる共同研究者
片岡 正和 信州大学 学術研究院工学系 准教授
正木 慶昭 東京工業大学 生命理工学院 准教授
宮本 憲二 慶應義塾大学 理工学部 教授
研究概要

深層学習技術を用いてDNA一次配列を設計・生成する手法を開発し,合成したDNAを細胞に導入し,機能発現を検証する研究を実施する.ゲノムスタイルという新しい視点を導入し,遺伝情報は保持したままゲノムの書き方を変換する方式を開発する.次に,枯草菌を用いたゲノム合成プラットフォームを確立し,そしてPET分解酵素とその代謝経路の遺伝子クラスターを対象として,耐熱性や安定性などの機能改変に応用する.

鈴木 志野

超還元環境ゲノムの代謝・遺伝機能再現から紐解く初期生命進化

研究代表者
鈴木 志野

理化学研究所
開拓研究本部
主任研究員

主たる共同研究者
清水 義宏 理化学研究所 生命機能科学研究センター チームリーダー
研究概要

始原的生命とはいったいどのような生命だったのでしょうか?本研究では、初期地球類似環境でみられる始原的なエネルギー代謝、遺伝システムの遺伝情報に基づき、その機能モジュールを合成生物学的アプローチで機能化することで、始原的生命の姿に迫ります。これまでとは全く異なるアプローチで得られる始原的生命に関する踏み込んだ知見は、生命進化の理解を革新するとともに、将来的な人工細胞の構築などに役立てます。

平谷 伊智朗

潜在的不安定性から読み解くゲノム設計原理

研究代表者
平谷 伊智朗

理化学研究所
生命機能科学研究センター
チームリーダー

主たる共同研究者
京極 博久 神戸大学 大学院農学研究科 助教
近藤 周 東京理科大学 先進工学部 准教授
白井 温子 理化学研究所 開拓研究本部 研究員
炭竈 享司 金沢大学 ナノ生命科学研究所 特任助教
竹林 慎一郎 三重大学 大学院生物資源学研究科 教授
研究概要

本研究は、哺乳類染色体に潜む不安定性の解明をキーワードに、染色体の動的制御の基盤を明らかにする。核内コンパートメントの制御因子を網羅的探索し、TADとコンパートメントの発生動態と細胞周期動態を明らかにし、これらの人為的構築を試みる。さらに、染色体異数化を抑制する分子機構に迫り、複製困難ゲノム領域を同定し、異数化との関係に迫る。並行して、1細胞全ゲノム解析技術の解像度向上と多次元解析の実現を目指す。

松永 幸大

異種ゲノム制御による光合成作動細胞の創製

研究代表者
松永 幸大

東京大学
大学院新領域創成科学研究科
教授

主たる共同研究者
越阪部 晃永 東京大学 大学院理学系研究科 特任助教
刑部 敬史 徳島大学 大学院社会産業理工学研究部 教授
佐藤 優子 東京工業大学 科学技術創成研究院 助教
西原 秀典 近畿大学 農学部 准教授
研究概要

細胞工学的手法により、異種ゲノムとして植物ゲノムを動物ゲノムに移植して、植物ゲノムが安定的に維持された動物細胞を構築します。移植された植物ゲノムの動作原理を解明すると共に、移植ゲノムに含まれる光合成遺伝子群の発現を活性化させることを試みます。長鎖DNAノックイン法および光応答性発現制御法の開発を行いながら、動物細胞内で光合成を作動させることを目指します。

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