[ゲノム合成] 平成30年度採択課題

阿部 洋

化学を基盤とするゲノムスケールDNA合成技術の開発

グラント番号:JPMJCR18S1
研究代表者
阿部 洋

名古屋大学
理学研究科
教授

主たる共同研究者
浅井 潔 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
岡 夏央 岐阜大学 工学部 准教授
研究概要

①正確性の高いPCR法、②新規DNAアセンブリ技術、③反復配列を構築可能なケミカルライゲーション、④合成効率・正確性が高いアミダイト化学、⑤本技術を利用するためのDNA配列設計アルゴリズム開発。以上の要素技術を開発することで、正確でかつ自動化可能なゲノムスケールでのDNA合成技術を確立します。

大窪 章寛

ゲノム完全化学合成を指向した革新的フロー合成法の開発

グラント番号:JPMJCR18S2
研究代表者
大窪 章寛

東京工業大学
生命理工学院
准教授

研究概要

本研究では、これまでに我々が開発してきた塩基部無保護ホスホロアミダイト法やポーラスガラスを高密度に固定化したスライドガラス作成技術を駆使して、「1. 世界最高峰の長鎖DNA合成技術の確立」、「2.ゲノムDNA合成を指向した長鎖DNA合成フローシステムの構築」、「3. 特定の色素合成遺伝子およびその関連遺伝子の導入による光合成効率の評価」を行います。

太田 邦史

新規ゲノム再編成技術と長鎖DNA合成を活用したゲノム改修技術の開発

グラント番号:JPMJCR18S3
研究代表者
太田 邦史

東京大学
大学院総合文化研究科
教授

研究概要

日本の独自技術であるTAQingシステムを用いて、優れた形質をもつ人工細胞を構築し、そのゲノム配列から形質発現に必要な最小遺伝子/DNA配列群を選別します。この情報をもとに、既存のゲノムDNAに最小の改変を加えるほか、新たな形質をもたらす長鎖DNA(エキストラゲノム)を設計・合成し、細胞内に導入します。このゲノム・リノベーション法により、優良形質をもつ人工細胞を効率的に設計する方法を開発します。

香月 康宏

ヒト/マウス人工染色体を用いたゲノムライティングと応用

グラント番号:JPMJCR18S4
研究代表者
香月 康宏

鳥取大学
染色体工学研究センター
教授

主たる共同研究者
大関 淳一郎 自然科学研究機構 生命創成探究センター 特任助教
鈴木 輝彦 東京都医学総合研究所 基礎医科学研究分野 主席研究員
冨塚 一磨 東京薬科大学 生命科学部 教授
水谷 英二 筑波大学 医学医療系 准教授
研究概要

我々は哺乳類細胞において自立複製・分配が可能なヒト人工染色体(HAC)およびマウス人工染色体(MAC)を構築し、Mb単位の巨大なヒト遺伝子クラスターのマウス個体への導入にこれまでに成功してきました。本研究ではHAC/MAC技術を用いて、「Mb単位の合成DNAを目的細胞に効率的に導入する基盤技術開発」を行い、「ゲノム配列の動作原理の解明」と「産業応用および医療応用」のための基盤となる技術を開発します。

白髭 克彦

機能的人工染色体の設計と利用のための革新的研究

グラント番号:JPMJCR18S5
研究代表者
白髭 克彦

東京大学
定量生命科学研究所
教授

研究概要

本研究では、ヒト細胞や哺乳類細胞で長大なDNA断片が遺伝情報として正しく機能するためにはDNA配列をどのように設計する必要があるか、その原理を発現制御機構のデコーディングに焦点を当てて解明します。また、長鎖DNAの導入技術も併せて構築します。これらの成果に基づいて細胞のゲノムを大きく書き換えるための操作法を確立し、医学や畜産学などの分野で合成生物学的研究・開発を大きく加速します。

末次 正幸

人工ゲノムのセルフリーOn chip合成とその起動

グラント番号:JPMJCR18S6
研究代表者
末次 正幸

立教大学
大学院理学研究科
教授

研究概要

ゲノムは人工的に設計して合成できる時代に突入しつつあります。一方で、既存の合成技術は古典的な分子生物学的手法を基盤とした手間と時間のかかるものです。本研究では、試験管内再構成技術および微細加工・操作技術を用いて「セルフリーOn chipゲノム合成技術」を開発します。合成ゲノムを細胞に移植して起動させるところまでを評価し、「作って起動し評価する」サイクルを高速かつ低コストで回すことを目指します。

杉本 亜砂子

生殖システム進化を駆動するゲノム変化の原理解明と操作

グラント番号:JPMJCR18S7
研究代表者
杉本 亜砂子

東北大学
大学院生命科学研究科
教授

主たる共同研究者
菊地 泰生 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授
吉田 恒太 新潟大学 脳研究所 特任教授
研究概要

線虫の生殖システムは、雄・雌による有性生殖に加えて、雌雄同体による自家受精や、単為生殖など、進化の過程で多様化してきました。本研究では、異なる生殖システムを持つ複数の線虫種間の網羅的な比較ゲノム機能解析を行うことにより、生殖システムの進化に関わるゲノム要素を抽出し、その共通原理を発見します。さらに、この共通原理に基づいて、線虫ゲノムを操作することで、生殖システムの人為的改変をめざします。

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