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- イノベーション創発に資する人工知能基盤技術の創出と統合化/
- [人工知能] 平成28年度採択課題
京都大学
学術情報メディアセンター
准教授
田中 裕介 | 海洋研究開発機構 地球情報基盤センター 特任技術副主任 |
資源保護と経済性とを両立させたサステイナブル漁業に向け、漁業活動において取得される海洋気象や水産に関する多様なビッグデータを人工知能技術によって分析して、漁業者や自治体などに提供する技術を開発します。具体的には、ビッグデータから、高精度な海の天気予報を行う技術、良い漁場を見つけ出す技術を開発し、そこで得られた情報を利用者に提供するサステイナブル漁業に向けたイノベーションを創発します。
神戸大学
大学院システム情報学研究科
教授
大山 憲二 | 神戸大学 農学研究科 教授 |
高齢化や後継者不足が深刻化している和牛農家を対象に、放牧牛の飼養管理の省力化・低コスト化を可能とする革新的なシステムの開発に取り組みます。牛の社会性に着目することで、観測が容易でない牛の微弱な状態発現を群内の他の牛とのインタラクションに基づいて検知するという極めてユニークな着想のもと、その実現に向けて、多様なインタラクション情報の抽出・分析・解釈と統合化のための新しい技術を開発します。
東京大学
大学院情報理工学系研究科
准教授
河野 健二 | 慶應義塾大学 理工学部 教授 |
武田 一哉 | 名古屋大学 未来社会創造機構 教授 |
本研究では「走れば走るほど賢くなる自動運転システム」の構築を目指します。ここでいう「賢い」とは、コンピュータによる自律的な認知・判断・操作を行うにとどまらず、周囲の危険と自車の異常を予測できる能力を含みます。危険予測と異常予測の能力を備えることが完全自動運転の安全性と利便性を両立させる最重要課題であり、実用化の鍵を握ります。本研究の目標は、そのための知能化プラットフォームを創出することです。
慶應義塾大学
医学部
専任講師
狩野 芳伸 | 静岡大学 学術院 情報学領域 准教授 |
うつ病、統合失調症、認知症などの精神疾患の診断や治療は「言葉」を通じて行われます。正しい診断や治療のためには患者さんの言葉を丁寧に理解し症状の特徴を取り出す必要がありますが、客観的に評価したり数値化したりすることが困難でした。本研究では、自然言語処理を利用して、精神疾患の症状を数値化することで疾患への理解を深め、予防や早期発見などの技術開発につなげることを目指します。
東京大学
大気海洋研究所
教授
小松 幸生 | 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 准教授 |
斎藤 馨 | 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授 |
海上を広く飛び回る海鳥類や、水面下を広範囲に移動する魚類・海亀・海棲哺乳類に小型の記録計を取り付け(バイオロギング)、得られる現場データを大型計算機に入力することで、海象・気象に関する計算結果の精度が向上します。海水温・海表面流・波浪・海上風などの環境情報を”サイバーオーシャン”としてウェブサイト経由で広く公開すれば、予報の精度が上がり、海運業者や漁業者のコスト削減や、海難被害の軽減に役立ちます。
情報・システム研究機構
国立情報学研究所
教授
相澤 清晴 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授 |
山崎 俊彦 | 東京大学 大学院情報理工学系研究科 准教授 |
放送映像・SNS・ライフログ等の動的に変動するメディアから顕著な変化やトレンド等を検出する未知事物検索・認識技術を開発し、人々が放送映像やSNSからどのような情報を読み取っているのか、それを受けてどのように行動したのかを観測する基盤を構築します。これにより、新商品等の新たなトレンドの早期検出、購買行動を引き起こす効果的なマーケティング戦略の解析、人々を人道的行動に駆り立てる仕組みの解析等を目指します。
東京工業大学
情報理工学院
教授
松岡 聡 | 東京工業大学 情報理工学院 特任教授 |
村田 剛志 | 東京工業大学 情報理工学院 准教授 |
横田 理央 | 東京工業大学 学術国際情報センター 准教授 |
ドライブレコーダーや監視カメラの大量の高精細映像から物体の検出や異常の検知を行うための、高性能かつ実時間で深層学習・解析を行うアルゴリズム基盤を構築します。高性能計算に関するハードウェアからアプリケーションまでの4つの異なる階層、ノード内処理、ノード間並列処理、学習処理、ネットワーク処理の研究者が互いに綿密に連携することで、従来と比較して1000分の1のメモリで1000倍高速な処理を目指します。
産業技術総合研究所
サイバーフィジカルセキュリティ研究センター
研究チーム長
浅井 潔 | 東京大学 大学院新領域創成科学研究科 教授 |
情報漏洩の心配のないサービスを、誰でも、いつでも、圧倒的低コストで提供可能とすることを目指します。本研究では、最先端暗号技術の統合によりサービスごとの個別設計を不要とする汎用的秘匿化技術を創出し、依頼に応じて秘匿化データ処理を代行する汎用秘匿化依頼計算システムの開発を行います。人工知能に基づく自動健康診断をはじめとする、個人ごとにきめ細かなサービスが提供される優しい社会の実現に貢献します。
国立がん研究センター
研究所
分野長
岡野原 大輔 | (株)Preferred Networks 取締役副社長 |
瀬々 潤 | 産業技術総合研究所 工知能研究センター 研究チーム長 |
本研究は、国立がん研究センターに蓄積されている、膨大な患者さんの詳細な臨床情報やマルチオミックスデータ(ゲノム、エピゲノム、画像情報、microRNAなど)、さらに文献情報を、人工知能を利用して統合的に解析し、日本人がん患者さんの為の革新的ながん医療システムを開発することを、目的としています。また開発されたシステムを、社会全般に普及させることにより、がん医療の向上を推進いたします。
情報通信研究機構
サイバーセキュリティ研究所
室長
小澤 誠一 | 神戸大学 数理・データサイエンスセンター 教授 |
菅原 貴弘 | (株)エルテス 代表取締役 |
複数の異なる業種・組織が有する実社会の膨大なデータを統合して利活用する際に、プライバシー保護やデータ機密性の確保が課題となっています。本研究課題では、暗号技術や人工知能技術を活用し、プライバシーを保護した状態で高速にデータ分析や異常検知を行う技術の研究開発を行います。この技術を金融分野における不正送金検知や顧客に合わせた金利決定の支援に応用し、フィンテックにおけるイノベーション創出を目指します。