二酸化炭素資源化を目指した植物の物質生産力強化と生産物活用のための基盤技術の創出

1.研究領域の概要

 本研究領域では、植物の光合成能力の増強を図るとともに、光合成産物としての各種のバイオマスを活用することによって、二酸化炭素を資源として利活用するための基盤技術の創出を目的とします。
 具体的には、植物の物質生産能力の基本である光合成の制御機構を光合成産物の代謝や転流、及び窒素同化などとの相互作用も含めて統合的に理解し、それに基づいて光合成能力を向上させる基盤技術についての研究を推進します。また、植物の多様な環境への適応機構の解明に基づいた光合成能力向上や炭素貯留能向上、及び有用バイオマス産生のための基盤技術の創出を目指します。さらには、植物の物質生産能力を最大限に活用するためのバイオマス生合成・分解機構の理解とその活用技術の研究を推進します。これらの研究を推進するにあたり、二酸化炭素を資源化する革新的技術の開発までを見据えた、植物科学研究とバイオマス利活用研究の連携や融合にも取り組みます。

2.事後評価の概要

2-1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

 戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける事後評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2-2.評価対象研究代表者及び研究課題

2013年度採択研究課題

(1)芦苅 基行(名古屋大学生物機能開発利用研究センター 教授)
作物の地下茎による栄養繁殖化に向けた基盤技術の開発

(2)磯貝 明(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)
新規セルロース系ナノ素材の表面構造および集積構造制御による炭素マテリアルストリームの創成

(3)大西 康夫(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)
高性能イミダゾール系バイオプラスチックの一貫生産プロセスの開発

(4)関 原明(理化学研究所環境資源科学研究センター チームリーダー)
エピゲノム制御ネットワークの理解に基づく環境ストレス適応力強化および有用バイオマス産生

2012年度採択研究課題(1年追加課題)

(1)田口 精一(東京農業大学生命科学部 教授)
植物バイオマス原料を利活用した微生物工場による新規バイオポリマーの創製および高機能部材化

(2)堤 伸浩(東京大学大学院農学生命科学研究科 教授)
高速ジェノタイピングを利用したエネルギー作物のテーラーメード育種技術の開発

2-3.事後評価会の実施時期

2018年11月20日(火曜日)

2-4.評価者

研究総括
磯貝 彰 奈良先端科学技術大学院大学 名誉教授
領域アドバイザー
坂 志朗 京都大学大学院エネルギー科学研究科 特任教授
佐々木 卓治 東京農業大学総合研究所 参与・客員教授
佐藤 文彦 京都大学 名誉教授授
篠崎 一雄 理化学研究所環境資源科学研究センター センター長
田中 良和 サントリーグローバルイノベーションセンター(株)研究部 上席研究員
土肥 義治 高輝度光科学研究センター 理事長
西澤 直子 石川県立大学生物資源工学研究所 特任教授
長谷 俊治 大阪大学グローバルイニシアティブ・センター海外拠点部門 欧州拠点長・特任教授
東山 哲也 名古屋大学WPIトランスフォーマティブ生命分子研究所 教授
福田 裕穂 東京大学 理事・副学長
山谷 知行 東北大学学位プログラム推進機構 総長特命教授
外部評価者
該当なし

※所属および役職は評価時点のものです。

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