ビッグデータ統合利活用のための次世代基盤技術の創出・体系化

1.研究領域の概要

 ICTの社会浸透や、実世界から情報収集するセンサーや計測・観測機器の高度化と普及に伴い、様々な分野で得られるデータは指数関数的に増大し、多様化し続けています。これらのビッグデータの高度な統合利活用により、新しい科学的発見による知的価値の創造や、それらの知識の発展による社会的・経済的価値の創造やサービスの向上・最適化などにつながる科学技術イノベーションが期待されています。
 本研究領域では、ビッグデータの複数ドメインに共通する本質的課題を解決し、様々な分野のビッグデータの統合解析を可能にする次世代基盤技術の創出・高度化・体系化を目指します。
 具体的には、大規模データを圧縮・転送・保管する大規模管理システムの安定的運用技術や、多種多様な情報を横断して検索・比較・可視化して真に必要となる知識を効率的に取り出す技術、これらを可能にする数理的手法やアルゴリズムなどの開発を推進します。これらの研究の推進にあたり、ビッグデータから社会における価値創造に至るシステム全体の設計を視野に入れ、ICT以外の分野との積極的な連携・融合によって社会受容性の高い次世代共通基盤技術の創出・高度化・体系化に取り組みます。
 また、本研究領域では、関連領域の「科学的発見・社会的課題解決に向けた各分野のビッグデータ利活用推進のための次世代アプリケーション技術の創出・高度化」で得られる次世代アプリケーション技術やデータを共有・活用するなどの連携を推進します。
 本研究領域は、文部科学省の選定した戦略目標「分野を超えたビッグデータ利活用により新たな知識や洞察を得るための革新的な情報技術及びそれらを支える数理的手法の創出・高度化・体系化」のもとに、平成25年度に発足しました。

2.中間評価の概要

2-1.評価の目的、方法、評価項目及び基準

戦略的創造研究推進事業・CRESTにおける中間評価の目的、方法、評価項目及び基準に沿って実施した。

2-2.評価対象研究代表者及び研究課題

平成25年度採択研究課題

(1)黒橋 禎夫(京都大学 大学院情報学研究科 教授)

知識に基づく構造的言語処理の確立と知識インフラの構築

(2)佐久間 淳(筑波大学 システム情報系 准教授)

自己情報コントロール機構を持つプライバシ保護データ収集・解析基盤の構築と個別化医療・ゲノム疫学への展開

(3)松岡 聡(東京工業大学 学術国際情報センター 教授)

EBD:次世代の年ヨッタバイト処理に向けたエクストリームビッグデータの基盤技術

(4)山西 健司(東京大学 大学院情報理工学系研究科 教授)

複雑データからのディープナレッジ発見と価値化

2-3.中間評価会の実施時期

平成27年10月8日(木曜日)

2-4.評価者

研究総括
喜連川 優 国立情報学研究所 所長/東京大学生産技術研究所 教授
副研究総括
柴山 悦哉 東京大学情報基盤センター 教授
領域アドバイザー
荒川 薫 明治大学 総合数理学部 教授
石塚 満 東京大学 名誉教授
岩野 和生 東京工業大学 大学院イノベーションマネジメント研究科 客員教授
上田 修功 NTTコミュニケーション科学基礎研究所 機械学習・データ科学センタ長・主席研究員(上席特別研究員)
田中 英彦 情報セキュリティ大学院大学 学長
辻井 潤一 産業技術総合研究所 人工知能研究センター センター長
徳田 英幸 慶應義塾大学 環境情報学部 教授
徳山 豪 東北大学 大学院情報科学研究科 教授
東野 輝夫 大阪大学 大学院情報科学研究科 教授
国際・領域運営アドバイザー
Calton Pu Professor, Georgia Institute of Technology
外部評価者
該当無し

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