開発目的
- 地層処分が唯一の選択肢である長寿命核分裂生成物(LLFP)を短半減期や安定な核種に核変換する方法を提案する。
- 世界最先端の加速器であるRIビームファクトリー(理研)やJ-PARC(原子力機構)でLLFPの核反応データを取得し、シミュレーション等によりバルクにおける核変換率を評価すると共に実証する。
- 核変換によって得られた安定核種は白金族やレアメタル等の資源化を図ることにより、海外市場に左右されない供給源を確保する。
高レベル放射性廃棄物の処分負荷低減

開発項目
Project 1 分離技術
高レベル放射性廃液や高レベルガラス固化体に含まれるLLFPを経済性が高く、二次廃棄物発生量の少ないプロセスにより分離回収する。また、偶数核種と奇数核種をレーザー分離する技術を高効率化する。
Project 2 核反応データ取得&核変換実証試験の実施
RIビームファクトリーやJ-PARCなどの加速器を用い、実LLFPに対する世界初の核変換データを取得すると共に実証試験を行う。
Project 3 反応理論モデルとシミュレーション
取得したLLFP核変換反応データを用い、長寿命核種の核変換反応のシミュレーション精度を向上させる。
Project 4 核変換システムと要素技術
新しい核反応方法を提案し、その成立性を試験により確認する。
LLFPの核変換を実現するための加速器開発を行い、核変換システムを具体化する。
Project 5 シナリオおよびプロセス概念
高レベル放射性廃棄物からLLFPを分離回収し、短半減期や安定核種に核変換するプロセス概念を提案する。
核変換によって得られた安定核種を資源化するシナリオを具体化する。
体制図

開発プログラムの構成要素
