「BRAIN-AI × HITE」は、JST/ERATO「池谷脳AI融合プロジェクト」(BRAIN-AI Hybrid)とJST/RISTEX「人と情報のエコシステム」研究開発領域(HITE)が連携して実施する、脳とAIが融合する未来を科学と人文知から考察する越境型の連携活動です。 近年著しく進展が進む人工知能研究と脳神経科学研究を融合するBRAIN-AIの取り組みは、これまで制限されていた脳活動の限界を突破し、人間の能力の拡張をもたらし得る可能性を秘めています。 一方で、ヒトの脳の中という究極のプライバシー情報の扱いや、能力増強テクノロジーが将来もたらし得る格差拡大の可能性、Brain-Computer Interface(BCI)によってなされた意思決定は誰による意思なのかというアイデンティティを巡る哲学的課題など、BRAIN-AIの取り組みにはまだまだ検討されなければならない課題が残されています。 こうした状況をふまえ、BRAIN-AI × HITEでは、BRAIN-AIの研究に取り組む研究者と、HITE領域からELSIや哲学を専門とする研究者によるコラボレーションを進めています。研究の初期の段階から、その技術が人間や社会に与える影響を人文・社会科学の深い知見に基づいて考察することで、脳AI融合の研究が人間にとって真にウェルビーイングをもたらし得るものとなることを目指し、活動を進めていきます。 |
Introduction Movie |
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活動紹介冊子 |
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ERATO | ||
01 | 新たな「脳」を目指して | 池谷裕二 |
10 | 池谷脳AI融合、4つのビジョン | 池谷裕二 |
16 | 最先端の幻肢痛治療に見る、 「脳のリプログラミング」の可能性 | 栁澤琢史 |
19 | 脳のモデル解析によって、 未知なる脳のはたらきを知る | 西本伸志 |
22 | 脳AI融合研究の実験室 | 松本信圭 |
HITE |
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26 | 脳AI融合研究に、 人文学者が関わること | 標葉隆馬 石田柊 |
28 | 哲学の視点から考える 脳神経科学とAIのもたらす未来 | 鈴木貴之 |
31 | ELSI / RRIとは何か? | |
34 | 脳とAI研究年表 | |
35 | 参考文献 |
印刷した冊子の入手を希望される方は、お名前、送付先住所、希望する号、部数を以下e-mailアドレスまでご連絡ください。 JST社会技術研究開発センター「人と情報のエコシステム」研究開発領域事務局 〒102-8666 東京都千代田区四番町5-3 サイエンスプラザビル4F e-mail: info-ecosystem《at》jst.go.jp 【《at》を@に変更してください】 TEL: 03-5214-0133 |
市民・専門家への意識調査 |
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1.調査対象 | ||
一般市民回答 | 2,000人 | |
研究者回答 | 108人 | |
2.実施時期 | ||
一般市民回答 | 2022-07-04~07-05 | |
研究者回答 | 2022-07-09~08/19 | |
3.アンケート項目 | ||
[アンケート項目一覧] | ||
4.調査結果(概要) | ||
・一般市民の中には、脳神経科学研究への期待感と幅広い関心(技術の活用の可能性や個人情報保護などのデータガバナンスなどについて)が存在することが判明しました。 | ||
・脳を巡るELSIの検討については、脳神経科学分野・ELSI分野の研究者の関心が先行している可能性が見いだされました。 | ||
5.調査結果 | ||
[報告書] |
脳AI融合テクノロジーのELSIに関する議論 (共同ステイトメント) |
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1. 脳AI融合プロジェクトとELSI | |
2. 脳AI融合テクノロジーがもたらす課題 | |
2.1 デコーディング技術に関する課題 | |
2.1.1 | 利用範囲 |
2.1.2 | 情報の解釈 |
2.1.3 | プライバシーと認知的自由 |
2.1.4 | 新たな課題:心に関する知識のあり方 |
2.2 BMI、BCIに関する課題 | |
2.2.2 | 能力低下 |
2.2.3 | アイデンティティの変容 |
2.3 能力増強に関する課題 | |
2.3.1 | 格差の拡大 |
2.3.2 | 事実上の強制 |
2.3.3 | 真の達成 |
2.3.4 | 新しい課題:能力とウェルビーイング |
3. 脳AI融合テクノロジーに対する反対論 | |
4. 科学技術のELSIをどう考えるか | |
参考 文献リスト |
ELSI NOTE |
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No.6 | 神経科学・脳科学をめぐるELSI的視点 -潜在的バイアスにかかわる道徳的諸問題に注目して | 石田 柊 |
No.7 | 神経科学分野に関する米国大統領生命倫理委員会報告書の概要 | 村瀬 泰菜 |
No.11 | 脳神経科学に関する国内の倫理学的議論の概観 | 村瀬 泰菜 |
No.14 | 操作(manipulation)の倫理学:論点の概観 | 石田 柊 |
No.15 | 脳神経関連権(neurorights) :近年の脳神経倫理の中心的論点を概観する | 石田 柊 |
Meeting Record |
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第2回 2021-09-29 | |||
第3回 2022-02-25 | |||
第4回 2022-04-07 | |||
第5回 2022-06-29 | |||
第6回 2022-08-18 | |||
第7回 2022-12-21 | |||
第8回 2023-01-17 | |||
第9回 2023-02-10 | |||