ERATO 池谷脳AI融合プロジェクト

BRAIN-AI Hybrid Project

にAIを埋め込んだら何ができる
AIに脳を埋め込んだら何がおこる
脳をネット接続したら世界はどう見える
たくさんの脳を繋げたら心はどう変わる
せっかく脳を持って生まれてきたのだから
脳を目一杯使い込みたい
未知なる「知」に戯れる童心と憧心

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本プロジェクトでは、脳の未知なる能力をAIを用いて開拓することで、脳の潜在性の臨界点を探ります。脳とAIを連動させる新技術を開発し、神経・精神疾患の治療のみならず、健常な脳機能を拡張したり、脳に寄り添ったツールを発明することで、未来の人類の健康と幸福、そして生産性に貢献します。このために、生命倫理に十分に配慮しながら、動物を用いた基礎実験とヒトへの実装を試みます。脳の動作原理や学習則を解明し、脳とAIの性能を比較することで、脳の真理探究はもちろん、次世代AIの設計への貢献も期待されます。

実験項目

アプローチⅰ 脳チップ移植

情報センサ内蔵チップの移植による脳機能開拓

脳チップ移植

脳に情報センサー内蔵チップを移植することで、地磁気や血圧の変化などの本来感知できない環境や身体の情報を脳にフィードバックします。新たな知覚を得ることで、脳の能力や行動パターンがどのように変化するかを調べます。

アプローチⅱ 脳AI融合

潜在的な神経情報を解読して脳にフィードバック

脳AI融合

脳が実際に感じているにもかかわらず、個体としては活用できていない脳内情報を、AIで分析し、脳の機能を拡張します。わずかな音の高低やメロディーの違いなど、意識することのできない潜在的な脳情報を解読して本人にフィードバックすることで、本来ならば獲得できないはずの未知なる能力を習得できることを証明します。

アプローチⅲ インターネット脳

AIを介して脳をインターネットに接続

インターネット脳

脳をインターネットや電子機器と連携させ、ウェブ検索や家電操作ができるといったシームレスな脳と環境の接続を実現します。

アプローチⅳ 脳脳融合

複数脳のAI連結による脳機能創発

脳脳融合"

複数の脳の情報をAI技術で連結し、個体間で情報を共有します。言葉や仕草などの古典的なコミュニケーション手段を超えた未来の対話のあり方を模索します。

知能の再定義を促す学問融合分野 ― 知能エンジニアリング

脳は環境に鋭敏に反応し、内発的に自己順応する高い可塑性を持ちます。これまでも科学や技術か進歩するたびに、脳自身が歩調を合わせるように適応してきました。新しいツールが開発されれば、脳はこれを巧みに取り入れ、ときに積極的に活用します。人類の歴史は、いわば脳の用途の開拓史であり、脳と環境の共学習でもあります。この流れに今回、AIツールが参入します。

本プロジェクトは、脳とAIを連動させて新次元の知能 “Deep Wisdom”を拓く学術領域「知能エンジニアリング」の創出を目指します。将来は、社会構造や人間行動がさらに最適化され、人類の幸福度と生産効率が共存できる未来を見据えています。