光は社会の中で様々な役割を果たしています。暗黒を照らす明かり、太陽から届く命のエネルギー、莫大な情報を運ぶ運び屋であり、宇宙の起源を伝える使者であり、精緻なものさしや正確な時計であり、目を楽しませる役者です。
今年は国連が定めた国際光年。このセッションでは、光の意外な一面と出会い、新しい世界を創ってきたイノベーターたちに登壇いただきます。光に関する新たな発見の驚きや発明の喜び、社会とのつながり、また今後に残された課題について講演頂きます。科学者を目指すあなたにも、そうでないあなたにも、お贈りする光の物語の一片が心に残れば幸いです。このセッションは、国際連合第68会期宣言に基づき、UNESCO、日本学術会議他関連団体と推進する国際光年(2015年)事業の一環として企画されています。科学技術振興機構(JST)は、日本で国際光年事業を推進する国際光年協議会の会員です。
企画提供者 | 河合塾 未来研究プログラム |
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開催日 | 15日(日)12:50~16:00 |
会場 | F会場(東京国際交流館)3階 国際交流会議場 |
形式 | 対話ワークショップ / 実験・工作 |
URL | |
出展時間 | 時間限定 |
今年2015年は国連の定めた国際光年、光の分野で世界的に活躍されている5名の方々に光の最先端をわかりやすく講演いただきました。会場には、小学生から光科学の専門家まで合計200名を越える方々が詰めかけましたが、会場全体が一体となった素晴らしいセッションとなりました。高校生からは活発で優れた質問もあり、頼もしい限りです。参加いただいた皆様、講演者の皆様、協力いただいた多くの方々に感謝します。
○荒川泰彦先生(東京大学):1000年前の光学の発見から現在まで、ほぼ100年、50年単位で生じてきた光科学史上の飛躍を紹介いただきました。
○臼田知史先生(国立天文台):観測や測定技術が新しい科学を導き、その進展がさらに新たな技術を生み出すという研究の大きな循環の説明とともに、2024年の稼働を目標に国際協力で建設をすすめている30メートル級の次世代望遠鏡について紹介いただきました。
○香取秀俊先生(東京大学):宇宙の誕生以来1秒も狂わないような極めて精度の高い時計、光時計のお話をいただきました。重力の影響によって、頭のてっぺんと足先では時間が異なってしまうといったような不思議な相対論的世界が現実となります。
○村松亮太郎氏(ネイキッド社):光を使った新しい空間表現の話とその実演をいただきました。光や材料、あるいは信号処理といった最先端の科学技術が素晴らしい芸術的表現につながっています。
○伊賀健一先生(東京工業大学):コントラバスの演奏や波の実験を交えた講演をいただき、音と光による波の世界に引き込まれました。
セッションの様子は、YouTubeで公開予定です。