男女に拘わらず、あらゆる場面に様々なステークホールダーが参画することが近年必要と考えられている。科学技術分野においても、女性等多くの立場の人が直接参画し、新たな価値を見いだすことが必要である。
しかし、科学技術分野で女性はまだ少数派であり、社会に女性の意見が反映できる状況にはなっていない。科学技術で「多様な人材の参画を科学する」ことにより、科学技術分野での女性参画をどのように効果的に拡大できるか、女性の参画によって何が起きるのかをエビデンスを基にして考察する。このシンポジウムでは2人の米国研究者と1人の日本人研究者がこの考察を行った結果を発表し、その後のパネル討論ではこの分野で将来どのようなチャレンジがあると考えられ、どのようなことが提案できるかを討論する。
企画提供者 | 米国国立科学財団、科学技術振興機構 |
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開催日 | 13日(金)10:30~13:00 |
会場 | A会場(日本科学未来館)7階 未来館ホール |
形式 | シンポジウム / トークセッション |
URL | http://www.jst.go.jp/diversity/ |
備考 | 事前申し込みあり |
「女性参画拡大を科学する」と題し、科学技術分野への多様な人材の参加をいかに拡大するか、様々な分野の登壇者を招き、フォーラムを開催しました。
前半の講演では、シェリル・カイザー准教授(心理学)から社会心理実験から解明されたダイバーシティ対策の逆効果について、チャッド・フォーブズ助教(社会心理学)からは脳科学データを元にした男女に関する固定観念の影響について発表が行われました。またJST渡辺副理事は新興企業や新興分野ほど女性の活躍が多いというデータから資金投入を提案、そして青木玲子九州大学理事・副学長からは経済学の視点から男女共同参画の効果、そしてさらに九州大学の女性施策の成功例が具体的に示され、それぞれの立場と専門を背景に、女性参画拡大の可能性と問題点をエビデンスベースで科学する講演が行われました。
心理学や経済学など、科学技術分野外からの知見は今までになく新鮮な刺激となり、その後のパネルディスカッションや質疑応答も大きな盛り上がりを見せました。アンケートでもこうした視点の新しさとエビデンスベースの考察の重要性についての反響が大きく、今後の活動にも大いに役立つ結果となりました。
※JSTチャンネルでの公開を準備中