JST 国立研究開発法人 科学技術振興機構

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SCENARIO 社会課題の解決を目指して

化学薬剤に頼らないタオル生産プロセスを実現

2020年02月07日

シナリオを実現する

  • 主催:

    株式会社スマイリーアース

解くべき課題

◆化学薬剤依存による河川汚染の深刻化
・1998年に環境省が実施した全国河川水質調査で同タオル産地を流れる樫井川が日本ワーストワンを記録。
◆伝統地場産業の継続的発展
・大阪泉州のタオル製造は明治20年から続く同地域の伝統地場産業であるが、2000年をピークに減少傾向。
◆タオル生産プロセスで必要とされる水資源、エネルギー資源対策

取組のポイント

「STI for SDGs」アワード(第1回)「優秀賞」受賞案件
◆化学薬剤に頼らない特許技術「自浄清綿法」の開発により、循環型環境ストレスフリーを実現したタオル生産プロセスを構築
・同技術で産業廃水の無害化を実現し、バイオマスエネルギーの利用により、タオル製造の脱石油化を図る
・第7回ものづくり日本大賞 経済産業大臣賞受賞(2018年)
◆地域の地場産業であるタオル製造が引き起こす河川汚染という社会課題解決に取り組み、持続可能なアプローチ手法を実現

取組内容

◆自浄清綿法の発見
・自浄清綿法は、綿と水のみの使用によって「綿の自浄作用」を促し、綿繊維から油分や不純物を取り除いていくスマイリーアースの特許技術。
・化学薬剤を使用せずに、綿の処理工程を水のみで行い、タオル生産工程全般において、環境に配慮した資源の好循環システムを構築。
◆循環型環境ストレスフリーを実現し、タオル製造という伝統地場産業に持続可能なアプローチ方法を見いだした。
・化学薬剤の使用量を約400分の1(2019年当時)に削減し、工場廃水を無害化。
・エネルギー調達においては里山保全の間伐材をバイオマスエネルギー利用したことで、タオル製造の脱石油化を実現。
・灰は殺虫剤として利用することで資源の循環利用システムを構築。
・水資源を好循環させるシステムを構築したことで農業分野と連携。
・間伐材利用でエネルギー調達をバイオマス化したことで林業と連携。

シナリオの関係者

株式会社スマイリーアース

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お問い合わせ先

株式会社スマイリーアース

office@smileyearth.co.jp

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