未来の共創に向けた社会との対話・協働の深化

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対話協働

2019年度
「STI for SDGs」アワード 
受賞取り組み紹介

循環型環境ストレスフリーを実現したタオル生産プロセスの構築で「日本タオル製造発祥の地」の地場産業を未来へ繋ぐ

団体名:株式会社スマイリーアース

<取り組み概要>

 タオル製造が盛んな大阪・泉州地域では、タオル製造における化学薬剤が近隣河川の汚染の一因となっている。過去には同地域を流れる河川が全国河川水質調査でワースト1位になるなど、河川汚染は地域の社会問題だ。

 この取り組みでは、河川汚染を解決するため脱化学薬剤依存を掲げ、10年余りの研究開発により、綿と水のみ使用する「綿の自浄作用」で綿繊維から油分や不純物を取り除く、化学薬剤に頼らない特許技術「自浄清綿法」を開発した。さらに産業廃水の無害化を実現。また、同技術とバイオマスエネルギーの利用により、タオル製造の脱石油化を図り、循環型環境ストレスフリーのタオル生産プロセスを構築した。

  • 里山の間伐材によるバイオマスエネルギーを活用した自然乾燥室。
    綿繊維をノンストレスで乾燥させている(受賞者より提供)
  • 循環型ストレスフリーのタオル生産プロセスの構築(受賞者より提供)
<受賞理由>

 自社の生産プロセス内において、環境、水、産業革新、つくる責任など、SDGsに関連する複数の課題にしっかりと向き合い、独自の技術を確立して実績を積んでいる点が包摂性の項目において評価された。

 また、地域の地場産業であるタオル製造が引き起こす河川汚染という社会課題へのアプローチに事業の持続可能性を見いだした点が優秀賞にふさわしい。

  • 科学薬剤に頼らない「自浄清綿法」(受賞者より提供)
  • 精練にはウガンダ産のオーガニックシアバター石けんと水を使用(受賞者より提供)
<取り組みへの思い>

 株式会社スマイリーアース社長の奥龍将さんは、この取り組みを始めた思いを次のように語ってくれた。

 「綿花はそのままでは水を吸収しないんです。水を吸収するタオルに加工する過程で、通常は科学薬剤が使われます。せっかくオーガニックで綿花を栽培しても、化学薬剤で加工したのでは本当のオーガニックと言えないのではないか。そんな疑問から、化学薬剤に頼らない技術を開発してきました」

 「タオル製造工場の排水プールではメダカが繁殖しています。排水プールの水も農業に転用し、エネルギー調達も里山の間伐材をバイオマスエネルギーとして熱利用しています。ぜひ一度、工場見学に来てください」と奥さんの思いは熱い。

  • 排水プールではメダカが泳ぐ(受賞者より提供)
  • 「優秀賞」の表彰を受ける株式会社スマイリーアース社長の奥龍将さん
  • 本当のオーガニックと言えるタオルを目指して作られたタオル “真面綿” (受賞者より提供)
<取り組み紹介動画>

受賞者による取り組み紹介(エコプロ2019 JSTブース内ミニセミナーにて)

  • エコプロOnline2020(11/25~28開催)でのセミナー映像もこちらでご覧いただけます。
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