プログラムディレクター/プログラムオフィサー

プログラムディレクター

髙坂 新一

 この度、文部科学省再生医療の実現化プロジェクト(第Ⅱ期)のプログラムディレクターを務めさせていただくことになりました髙坂です。
 どうぞ宜しくお願い申し上げます。

 平成19年京都大学山中先生によってヒトiPS細胞の樹立という偉大な発見がなされ、国としてiPS細胞等の研究を総合的に支援することが決定されました。
 この方針を受け平成20年4月には再生医療の実現化プロジェクトで4研究拠点(京大、東大、慶応大、神戸理研)、および11個別研究課題が選定され、いわゆる名実ともに日本を代表する研究者から構成されるオールジャパン体制での研究が開始されました。
 これから5年の間に国民の期待に添える成果を出していかなければならない事を思うと、プログラムディレクターとしての責任の重さを痛感しているところです。
 私自身もおよそ20年前、神経難病であるパーキンソン病や多発性硬化症の治療法の開発をめざし、ドーパミンの合成律速酵素であるチロシン水酸化酵素遺伝子を導入した繊維芽細胞を脳内移植したり、オリゴデンドロサイトの移植によりミエリン形成を促す研究を行っておりました。
 当時に比べこの分野の研究が近年加速度的に進展しているのを見せつけられ、ただただ驚くばかりです。
 この学問領域に必ずしも精通している訳ではない私にプログラムディレクターとして何が出来るのかを日々真摯に考えておりますが、さしあたり実現化プロジェクトに参加していただいている研究者の皆様にとって、研究がやり易い環境を作り出していく事と、研究者相互の連携を深めることに尽力したいと考えております。

 最後にひとつだけ申し上げたいことは、再生医療の実現化プロジェクトの「実現化」という言葉に過度に振り回されないようにしていただきたいということです。
 基礎研究と橋渡し研究さらには臨床研究が車の両輪のごとく適切な調和を保って推進されてこそ、国民が真に待ち望んでいる再生医療の実現化につながるものと確信しているからです。
 科学技術振興機構のさきがけ研究、CRESTの責任者である西川先生、須田先生とも密な連携を保ちながら、この再生医療の実現化プロジェクトの発展に誠心誠意努力する所存です。

 皆様方のご支援とご協力を切にお願いいたします。

平成20年4月 着任

 

プログラムオフィサー

赤沢 智宏

 この度、文部科学省再生医療の実現化プロジェクト(第Ⅱ期)のプログラムオフィサーを務めさせていただくことになりました赤澤です。

 再生医療の実現化プロジェクトは、「失われた人体機能を再生する医療の実現」のための関連施策として、文部科学省を中心に各省庁が連携を図りながら施策を実施するものであります。
 プログラムディレクター髙坂先生のご挨拶にもあるとおり、平成19年のヒトiPS細胞の樹立という発表を受けて、国民の再生医療の実現への関心・期待は急速に高まっています。
 この中、ライフサイエンス分野の重要な研究開発事業に関わることとなり、その責任の重大さを痛感しているところです。

 私自身は、損傷神経の再生・機能修復機構について研究を重ねてまいりました。
近年の再生医療の急速な新展開には、研究に関わってきた一人として目を見張るものがあります。
 その渦中でこの研究開発事業に携わることは、自らの研究にもより一層発展性をもって取り組むことが可能になると考えます。
 プログラムディレクター髙坂先生と一体となって、有機的に研究の発展に貢献するべく全力を注ぐ覚悟であります。

 私に託された任務でありますが、プログラムディレクター髙坂先生の指示のもと、本プロジェクトに従事する各研究者との間で密な関係を築き、研究課題の進捗管理や研究推進に係る指導や助言など多角的な支援を行っていくことであります。
 国民の再生医療への期待に応えるべく、その責務を果たしていきたいと考えています。

 どうか皆様方のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

平成20年6月 着任

 

プログラムディレクター

松山 晃文

 この度、文部科学省再生医療の実現化プロジェクト(第Ⅱ期)のプログラムオフィサーを務めさせていただくこととなりました松山です。

 再生医療の実現化プロジェクトは、「失われた人体の機能を再生する医療の実現」のための関連施策として、文部科学省を中心に各府省庁連携を図りつつ実施されている施策であります。

 プログラムディレクター髙坂先生、プログラムオフィサー赤澤先生のご挨拶にもありますように、我が国国民の再生医療の実現にむけた期待は日に日に高まっており、参画されている先生方のご尽力の下蓄積されてきた研究成果の社会還元に向けた取り組みが一層期待されています。

 これまで私は、厚生労働省にて再生医療の担当官をさせていただいたご縁から、事後自らの再生医療研究のみならず、再生医療にかかる法制度、規制制度、出口戦略を研究してまいりました。再生医療は未開拓の領域であるため、出口戦略のプラットホーム・パスはこれから創ってゆかねばなりません。それらプラットホーム・パスは1つではありません。むしろ、「各々の研究成果がいかに適切に国民健康福祉に貢献していくか」「安心安全な社会の構築に寄与できるのか」という観点から、参画研究者の先生方の想い、国民の願い、そして法の精神に則り、築かれるべきものだと信じております。

 プログラムディレクター髙坂先生、プログラムオフィサー赤澤先生と一体となって、特に法制度・規制制度、出口戦略の観点から本当の意味での再生医療の実現を目指して、サポートさせていただきたいと考えております。

 皆様方のご支援、ご協力をいただけますようお願い申し上げます。

平成22年10月 着任