武田 伸一 | (国立精神・神経センター 神経研究所 遺伝子疾患治療研究部長) |
鈴木 友子 | (国立精神・神経センター 遺伝子疾患治療研究部 室長) |
後藤 雄一 | (国立精神・神経センター 疾病研究第二部 部長) |
(1) | DMD患者骨格筋からの単核細胞の調整 DMD患者及びコントロールの生検筋から、トリプシン,コラギナーゼ等を用いて単核細胞を分離する。 |
(2) | 骨格筋からの幹細胞分離、培養技術の開発 1)筋・幹細胞の純化法と培養法の検討 (1)で調整した単核細胞からセルソータと抗体を用いて、筋分化能を持った幹細胞を分離(純化)する。その際に、マウスにおける幹細胞の分離に有効であったSM/C-2.6抗体と共にSM/C-2.6抗体の抗原と思われる分子に注目する。更に、分化能、増殖能を良好に保つ培養条件について、無血清培地に着目しながら検討し、プロトコルの作製に着手する。 |
2)多能性幹細胞の調整 マウス骨格筋組織からセルソータを用いた多能性幹細胞(メソアンギオブラスト)の調整方法を検討する。具体的にはマウス骨格筋から単核細胞を分離後、各種細胞表面マーカーで分画した後、多能性幹細胞を含む分画を同定する。 |
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3)筋ジストロフィーモデルマウス骨格筋組織からのiPS細胞の樹立と分化能の解析 各週齢のmdxマウスおよびコントロールマウスの線維芽細胞ないしは筋芽細胞からiPS細胞を樹立する。その際に、iPS細胞ないしはES細胞から筋細胞を誘導する方法についてはIGF-2を用いる方法が提案されてはいるが、充分確立されていないことに改めて着目し、誘導方法の確立を計る。 |
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(3) | マウスへの移植実験 調整した幹細胞をジストロフィン欠損免疫不全マウスであるmdx/scidマウスに移植することにより、分化能、増殖能を検討する。 |