認知症予防のためのコミュニティの創出と効果検証 <カテゴリーⅡ>

研究代表者:島田 裕之
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 予防老年学研究部 部長
(研究期間:平成24年10月~平成27年9月)島田プロジェクトホームページ
プロジェクトの目的から成果まで。 全体概要はこちら
プロジェクトの目標
① 認知症予防サポーターの養成システムを開発
② 認知症予防プログラムを開発
③ 高齢者の共助による認知症予防の取り組みの効果を検証
プロジェクトの概要
認知症に対する予防法や治療法の確立は急務の課題ですが、現在のところ、認知症の主な原因疾患であるアルツハイマー病や脳血管疾患の根治療法は確立されていません。そのため、認知症を予防または発症を遅延するための取り組みが認知症対策として重要な役割を担います。
認知症予防の取り組みを効果的に実施するためには、より高い効果が期待でき、かつ対策の必要性が高い高齢者を地域から抽出する必要があります。軽度認知障害(mild cognitive impairment: MCI)は、本人や家族から認知機能低下の訴え(たとえば、もの忘れなど)があるものの日常生活機能に大きな問題がない状態を指し、認知症の前駆段階と捉えられています。我々は、MCIのときに認知症にならないための努力をすることが、認知症を予防するために重要であると考えています。認知症を予防するための方法はまだ十分明らかになっていませんが、1)習慣的な運動の促進、2)抗酸化物質や抗炎症成分を多く含む食物の摂取、3)社会参加、知的活動、生産活動への参加や社会的ネットワークが重要と考えられています。
これらの点を踏まえると、認知症を予防するためにはMCIの状態にある方を地域から探して、活動を促進するような取り組みに参加してもらうことが必要であると考えられます。我々の目指す到達点は、コミュニティ全体において認知症予防への関心が高まり、他人事ではなく自分の問題として積極的な取り組みを始めてもらうことにあります。そのために、現在元気な中高齢者の方々やMCIの状態で認知症になってしまう危険がある方々が一緒に活動できる場(コミュニティ)を作り上げていきます。
研究開発への関与者
愛知県大府市
名古屋市緑区
東京都健康長寿医療センター
東京大学大学院
早稲田大学 スポーツ科学学術院
東京医科大学 公衆衛生学講座
コミュニティ紹介~愛知県大府市、名古屋市緑区~
<愛知県大府市>
大府市は名古屋市の南部に隣接し、知多半島の根幹に当たる場所にあります。郊外住宅地のひとつであり、1974年の第一次総合計画の策定から「健康都市」を目標として基盤整理を進めてきています。平成18年にWHO健康都市連合へ加盟し、WHO健康都市連合憲章に掲げられている健康都市のまちづくりを進めています。あいち健康プラザや健康の森公園、国立長寿医療研究センターが隣接しています。
![]() |
![]() |
![]() |
![]() |
あいち健康プラザ |
健康の森公園 |
国立長寿医療研究センター |
<名古屋市緑区>
名古屋市緑区は名古屋市の東南部に位置し、名古屋市の中で最も人口の多い区です。伝統産業として390年余の歴史を持つ“有松絞り”や、桶狭間古戦場、大高城跡、俳人芭蕉ゆかりの史跡などの多くの旧跡があります。歴史と伝統ある街で昔ながらのコミュニティがあるとともに、新興住宅地や新しい商業施設もあります。
![]() 有松絞り |
![]() 桶狭間古戦場 |
![]() 大高城址公園 |
![]() ショッピングセンター |

イベント情報
未定
※決まり次第ホームページに掲載します。
報道情報
プロジェクトのこれまでの動き
第2回領域シンポジウム 発表資料(PDF:3,425KB)
第3回領域シンポジウム ポスター(PDF:785KB)
第4回領域シンポジウム 発表資料(PDF:1,588KB) ポスター(PDF:519KB)
平成27年度領域シンポジウム 発表資料(PDF:836KB) ポスター(PDF:1,265KB)
現場通信
2013年6月12日~13日 サイトビジット報告
2014年10月21日 サイトビジット報告
研究開発実施報告書
平成24年度研究開発実施報告書 (PDF:1,027KB)
平成25年度研究開発実施報告書(PDF:887KB)
平成26年度研究開発実施報告書(PDF:3,751KB)
研究開発実施終了報告書(PDF:5,109KB)
関連リンク
国立長寿医療研究センター
国立長寿医療研究センター 予防老年学研究部