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「2016 福島再生可能エネルギー研究所(FREA)一般公開」に参加、出展しました

 平成28年7月30日(土)に、産総研福島再生可能エネルギー研究所(FREA、福島県郡山市)において、一般公開イベントが開催され、約415名の方が来場されました。本事業も当該イベントに参加し、出展等を行いました。

「太陽電池教室」(第4回)

 平成25年度より郡山市内で毎年開催している太陽電池教室も今回が4回目。昨年に引き続き、今回もFREA一般公開イベントの一環として開催し、様々な体験を楽しんで頂けるプログラムとしました。

 当日は小中高生を中心とし、保護者や一般の方を含む27名が参加しました。

 今回は2種類の体験コーナーを設けて、参加者は各コーナーで様々な体験をしました。各コーナーでは、本事業の研究員たちが講師やアシスタントを担い、参加者の体験のサポートをしました。

 小長井誠(こながい まこと)研究総括(東京都市大学総合研究所教授)のサイエンスショーのコーナーでは、太陽電池等で使用されるシリコンカーバイドの板を使って氷を切る実験を行いました。サーモグラフィーを見ると、この素材はステンレスやガラスと比べ、熱の伝わり方が非常に早いことが確認でき、この性質により氷が切れることを理解しました。

 また、サーモカメラで見た時にシリコンウェハが透けることから、シリコンが赤外で透明であることを検証しました。

 山田繁(やまだ しげる)研究員による、「太陽光の色と発電特性」を学ぶコーナーでは、三角プリズムやDVD(回折格子)に光を照射して分光されることを観察すると共に、専用のスペクトル測定ユニットを用いて、光のスペクトルについて学びました。

 次に、太陽電池に色々な光を当ててみて電流がどのように変わるか、電流計を用いて観察しました。また、使用する太陽電池として、結晶シリコン太陽電池とアモルファスシリコン太陽電池の2種類で観察し、それらの発電特性が異なることを学びました。

 主に小中高生を対象とした太陽電池教室でしたが、ご家族での参加も多く、親御さんから小さいお子さんまで楽しんでいただけたようでした。


ラボツアー

 FREAの研究サイトを巡るラボツアーは4回行われ、各回約30名の参加がありました。本事業の実験施設も、ツアーサイトの一つとして、研究員が本事業の概要説明とあわせて参加者に紹介しました。参加者から、太陽電池の基本の内容から本事業で取り組んでいる最先端技術であるナノワイヤー・ウォールに関すること、さらには実用化を視野に入れたコストに関することまで多岐にわたる質問が多数ありました。また、参加者は研究施設・装置を興味深く眺めていました。


ノンストップ市民講座&研究発表会

 FREAホールにて、再生可能エネルギーの各分野に関する一般の方向けの講座や、福島県内の高校・大学の研究発表会が行われました。当事業の小長井研究総括も、当該講座に『太陽光発電~21世紀は再生可能エネルギーの時代』のタイトルで講師として登壇し、太陽電池の原理や太陽光発電の特徴・未来像についてわかりやすく解説しました。


太陽電池コレクション展示

 昨年に引き続き、小長井研究総括が所蔵している、歴史的なものから近年に至るまでの数々の太陽電池セルやモジュール、太陽電池が導入され始めた当初の腕時計や電卓等を展示しました。主に大人や中高生の方が足を止めて、興味深くコレクションを眺めていました。

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