JSTnews
JSTnews 2019年8月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。
P.03特集 1― 国や分野の垣根を越え ザンビアの鉛汚染に挑む

アフリカ大陸の南部に位置するザンビアは豊富な鉱物資源を有する国だが、そのために有害な重金属による汚染が社会問題となっている。中でも鉛の生産地であるカブウェは汚染が深刻で、早急な対策が求められている。北海道大学大学院獣医学研究院の石塚真由美教授が率いる研究チームは、ザンビア大学の研究チームとタッグを組み、汚染状況や健康被害に関する研究や環境修復技術の開発に取り組んでいる。
P.08特集 2― 海水を安全な飲み水に 世界の水不足を解消へ

「水の惑星」と呼ばれる地球。表面積の約70パーセントを水で覆われているが、その大半は海水と氷河で、生活や工業に使用できる淡水は全体の0.01パーセントに過ぎない。センター・オブ・イノベーション(COI)プログラムの信州大学アクア・イノベーション拠点は、ナノカーボン材料や物質分離技術を生かして、水に含まれる不純物を除去できる水処理膜を産学官連携で開発している。海水から淡水をつくり、また、汚れた水をきれいに再生し、世界中の誰もが豊かな水を手に入れられる未来を目指す。
P.12数字に見る科学と未来― 深紫外LEDの性能向上で 水銀不使用の殺菌灯を目指す

Vol.11 戦略的創造研究推進事業ALCA
紫外線の中でも波長の短い深紫外線は、殺菌灯などさまざまな分野で利用されている。光源としては水銀ランプが主流だが、水銀を使わず効率良く深紫外線を発生させられるLEDの開発が進められている。その最前線を走るのが理化学研究所平山量子光素子研究室の平山秀樹主任研究員だ。
P.14NEWS & TOPICS― JSTの最近のニュースから

- 研究成果
- 素材に微細な傷を付けて色や形を表現 インクを使わず超高精細に印刷
- 開催報告
- 研究がもたらす未来や社会的意義を さきがけ研究者と企業が共に議論
- 研究成果
- 光を用いた量子コンピューターの心臓部を開発 1つの回路を繰り返し使用し多くの計算処理が可能に
- イベント
- 国内最大規模の産学マッチングイベント イノベーション・ジャパン2019開催迫る
P.16さきがける科学人― 出合ったものを運命と思い 大切に伝えていく

戦略的創造研究推進事業さきがけ
農作物の早期診断技術の創出と栽培法の最適化
名古屋大学 生物機能開発利用研究センター 准教授
野田口 理孝
ISSN 2433-7927
編集発行/ 国立研究開発法人科学技術振興機構 総務部広報課
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