JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2016年度>2016年4月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.02研究監メッセージ
人文社会科学主導の時代へ
「研究監」は、JSTでの重点分野ごとの研究開発を一気通貫でリードする役割を担っており、各専門分野で担当が分かれている。今月は「社会技術・社会基盤」を担当している泉紳一郎さん。
P.03理・工学と社会科学の研究者が協力
エネルギー制御に挑む!
太陽光や風力などの再生可能エネルギーを最大限に活用するためには、多様なエネルギー源と利用者を賢く結ぶ新たな仕組み「エネルギーマネージメントシステム(EMS)」が重要になる。CRESTの研究総括である東京工業大学工学院の藤田政之教授は、エネルギーの需要と供給を効率よく制御する理論と、それに基づく数理モデルおよび基盤技術の創出や社会実装に向けた研究を進めている。
P.04都市の電力を一括管理する
次世代EMS
各家庭にある太陽光発電装置でつくられる電力の合計は、巨大な発電所にも匹敵する。これを家庭だけでなく、社会全体で有効活用していくには、家庭や工場、オフィスなどで使う電気と、それを供給する電力ネットワーク全体を管理する頭脳が必要になる。それがあらゆるエネルギーの一括管理をめざす「EMS(エネルギーマネージメントシステム)」である。次世代EMSの研究開発をリードする早稲田大学大学院の林泰弘教授のラボを訪ねた。
P.08曇り空でも心配無用
気まぐれな太陽光発電を制御理論で支援
住宅の屋根に太陽光発電パネルをよく見かけるようになった。太陽の恵みを社会の電力ネットワークにうまく組み込み、無駄なく効率的に利用するための技術開発が進んでいる。天気によって左右されるだけに、発電量の予測や火力発電所の稼働計画など、関連し合う多様な課題にきめ細かく配慮し、賢く使いこなさなければならない。東京工業大学の井村順一教授らの研究チームは、太陽光発電を組み込んだ電力ネットワーク全体を制御する理論の構築をめざしている。
P.12戦略的創造研究推進事業 「個体の発育の恒常性を調節する器官間液性因子ネットワークの解明」
お化けを呼ぶハエ?
昆虫の脱皮や変態に必要なステロイドホルモンを合成する遺伝子がお化けの名前になっている!? マンガ家Toriさんが、お化け遺伝子を呼び出すたんぱく質「ウィジャボード(西洋版「こっくりさん」で霊を呼び出す文字盤)」を発見した筑波大学生命環境系の丹羽隆介准教授を訪ねた。
P.14JSTの最近のニュースから…
NEWS & TOPICS
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P.16さきがけ「ナノシステムと機能創発」領域 研究課題「膜マイクロマシニング技術を基盤とする共創的再生医療プラットフォームの構築」
孤高のものづくりで、医療を変える
東京大学先端科学技術研究センター 講師 池内 真志
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EMS新宿実証センターで、電力ネットワーク全体を最適に管理する次世代EMSの実現に取り組むCREST研究代表者の林泰弘さん。産学連携の共同研究により「実用化は難しくない」と語る。高度な頭脳を備えた次世代EMSが、家庭の電力を管理する時代が間もなく到来する。