JSTトップ>JSTnews>バックナンバー一覧 2015年度>2015年11月号
JSTnewsは、国立研究開発法人科学技術振興機構(略称JST)の広報誌です。JSTの活動と、最新の科学技術・産学官連携・理数教育などのニュースを、わかりやすくご紹介します。
P.03JST新理事長 濵口道成からのメッセージ
JSTをイノベーション創出のハブに
平成27年10月1日付で、名古屋大学 前総長 濵口 道成が理事長に就任しました。
P.04研究成果展開事業 戦略的イノベーション創出推進プログラム(S-イノベ)
小型心磁計の発明が心臓病の診断を変える
三大疾病の1つ、心臓病への関心は高い。身体を傷つけることなく検査できる方法として心電計が一般的だが、疾患部位を特定する精度は決して高くはない。東北大学の安藤康夫教授らは、心臓をめぐる電流が発生する磁気を常温で高い精度で計測するトンネル磁気抵抗素子(TMR 素子)を使った心磁計の開発に世界で初めて成功した。
P.08超臨界流体抽出分離装置で初めての安全チェック
宮崎ブランドを輝かす 残留農薬検査システム
農業王国を誇る宮崎県が、このところの国内市場の縮小、貿易自由化による国際競争に挑もうと、独自のブランド戦略に打って出た。鮮度を落とさず、コストをかけず、短時間で残留農薬を調べ、消費者に届く前に安全を確認し、安心して消費してもらおうというのだ。JSTの研究成果展開事業(先端計測分析技術・機器開発プログラム)のチームリーダーで九州大学の馬場健史教授(元:大阪大学)と、宮崎県総合農業試験場の安藤孝部長らが開発し、この画期的な検査システムの普及促進を全国に呼びかけた。食の安全・安心だけでなく、ゆくゆくはおいしさや機能性などの測定もでき、医療、製薬、化学工業などさまざまな分野への応用も見込まれる。究極の先端計測の成果が、新たな産業を生み出す日も遠くはない。
P.12戦略的創造研究推進事業 さきがけ「新物質科学と元素戦略」領域
浮かせて溶かして新素材!
溶けると金属になると思われていたホウ素が実は溶けても半導体だった!マンガ家Toriさんが、これまで溶ける温度が高く反応しやすいために入れる容器がなかったホウ素を静電浮遊法で溶かして調べている宇宙航空研究開発機構 宇宙科学研究所の岡田 純平 助教(当時)(現 東北大学金属材料研究所 准教授)を訪ねました。
P.14JSTの最近のニュースから…
NEWS & TOPICS
【イベント】 科学の面白さを知り、社会とのつながりを考えよう ようこそ、10年目のサイエンスアゴラへ 【研究成果】 長生きの秘訣はアミノ酸の代謝促進 【人材育成】 世界に羽ばたく若手研究者を応援 未来の国際共同研究につながるネットワーク構築へ
P.16低炭素社会の実現のための定量的技術評価プラットフォームの構築
低炭素技術を評価するプラットフォームを作る
JST低炭素社会戦略センター(LCS)研究員 加藤 大輔
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残留農薬検査システムで検査済みの宮崎ブランドの農産物を手にする「質量分析用超臨界流体抽出分離装置の開発」チームリーダーの馬場さん。残留農薬の測定にとどまらず、食品や医療、製薬、化学工業など広い分野で同システムの有効活用が見込まれる。